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ブックマーク / globalhead.hatenadiary.com (14)

  • 2009-07-23

    最期の言葉 (ダーク・ファンタジー・コレクション) 作者: ヘンリースレッサー,Henry Slesar,森沢くみ子出版社/メーカー: 論創社発売日: 2007/05メディア: 単行購入: 1人 クリック: 3回この商品を含むブログ (22件) を見る《論創社ダーク・ファンタジー・コレクション》第6巻はヘンリー・スレッサーのショート・ショート・ミステリ集。ヘンリー・スレッサーのいかにもNY生まれといった都会的でピリッと小粋な作風は、O・ヘンリーや星新一あたりの系譜に連なるものがあるだろう。シンプルで嫌味が無く洒落ていて、水をふくむみたいさらっと読めるところがいい。ちなみに"ダーク・ファンタジー・コレクション"の一冊であるのに全然ダークでもファンタジーでもないのは御愛嬌。むしろ、この選集の一冊だったからこそこうして馴染みの薄かった作家の作品を読むことができるのが嬉しい。 作品を幾つか紹介し

    2009-07-23
  • 2009-05-21

    「インフル流行だね」 「インフルだね」 「やっぱりマスクせなあかんね」 「キミの場合ブサイクだから顔全部マスクで覆って欲しいよね」 「失礼だなあ」 「見苦しい体してるから全身もマスクで覆って欲しいよ」 「ちょっとひどいねあんた」 「キミん所の嫁も子供もブサイクだからついでに家ごとマスクで覆ってしまってくださいよ」 「いったいどんな大きいマスクなんですか!」 「いっそのこと世界全部マスクで覆ったらいいんですよ」 「そんなマスクあるかよ!」 「いやでもマスクは大事ですよ」 「大事だね」 「マスクは万病を避けますからね」 「ほうほう」 「私ン所の隣の爺さんもマスクしたらハゲも口臭もインポも治ったというハナシですからね」 「いい加減にしなさい!」 ■新型インフルエンザ対策をアメリカ人が爆笑する理由 ■ENOUGH with the masks already! インフル予防効果のビミョーなマスク

    2009-05-21
  • 2009-06-18

    残酷な童話 (ダーク・ファンタジー・コレクション) 作者: チャールズボウモント,Charles Beaumont,仁賀克雄出版社/メーカー: 論創社発売日: 2007/10メディア: 単行購入: 1人 クリック: 4回この商品を含むブログ (13件) を見る論創社《ダーク・ファンタジー・コレクション》第7巻はチャールズ・ボウモント。ボウモントには早川異色作家短編集第12巻『夜の旅その他の旅』という訳出があるが、これは早川異色作家短編集全20巻の中でも綺羅星のように輝く鮮烈な作品集であり、最もお気に入りの一冊であった。ボウモントの邦訳は永らくこの『夜の旅その他の旅』のみであったが、ようやくここにきて新訳が読めるのかと思うと感慨深い。この『残酷な童話』はボウモントの処女短編集であり、その為多少荒削りであったり作者の方向性の定まらない作品もあったりはするが、『夜の旅〜』同様珠玉の作品集である

    2009-06-18
    inmymemory
    inmymemory 2009/06/20
    "ボウモントには早川異色作家短編集第12巻『夜の旅その他の旅』という訳出があるが、これは早川異色作家短編集全20巻の中でも綺羅星のように輝く鮮烈な作品集であり、最もお気に入りの一冊であった。"
  • オレ的作家別ベスト5・第1回 ベスト・オブ・カート・ヴォネガット! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    ■『作家別ベスト3を考える』→『ベスト5』ということにする 厘時さんの所でやってた『作家別ベスト3を考える』をオレもやってみたいと思います。ルールは: ・作家を決める。 ・その作家の既読ののタイトルを思い出せる限りすべて思い出す。 ・その中から好きなものベスト3を選ぶ。 上下巻や上中下巻は1冊扱い。 シリーズ物は臨機応変に判断。 最低でも既読は7冊は欲しいところ(選んだ数より選ばない数の方が多くないと面白みに欠ける)。 ということですが、オレの方は「作家の著作を全部抜き出す」「ベスト5」ということでやってみることにしました。 選んだ作家はカート・ヴォネガット、スティーヴン・キング、P・K・ディックの3人。これを3日に分けてやってみたいと思います。それではまず今日はカート・ヴォネガットから! ■カート・ヴォネガット・ベスト5! 昨年4月に惜しまれながら世を去ったカート・ヴォネガット。なにし

    オレ的作家別ベスト5・第1回 ベスト・オブ・カート・ヴォネガット! - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
  • 風の歌を聴け (監督:大森一樹 1981年日本映画) - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    風の歌を聴け [DVD] 出版社/メーカー: ジェネオン エンタテインメント発売日: 2005/09/22メディア: DVD クリック: 37回この商品を含むブログ (41件) を見る原作は勿論村上春樹の処女長編。当時まだぽっと出の新人で、まるで知名度の低かった村上の作品を、『ヒポクラテスたち』で注目を浴びていた大森一樹が自主制作で映画化したものだ。オレはこの映画を、当時まだ存在していた有楽町のATG系の映画館で観た。村上春樹の名前はその時まで聞いた事が無く、原作も読んでいなかった。ただ『風の歌を聴け』というタイトルに、何故か妙に心うずくものを感じ、物語の内容も知らずに見に行ったのだ。配役は次のような感じ: 僕 - 小林薫 女 - 真行寺君枝 鼠 - 巻上公一 ジェイ - 坂田明 鼠の女 - 蕭淑美 三番目の女の子 - 室井滋 旅行センター係員 - 広瀬昌助 当り屋・学生風の男 - 狩場勉

    風の歌を聴け (監督:大森一樹 1981年日本映画) - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
  • 2007-12-30

    仕事納めは金曜日だったのだが、昨日は大掃除ということで半日だけ会社出社、その後3時より忘年会だったのだよ。しかしふと思ったが、”大掃除”という名目で出社になる会社って他にあるのかしらん。会社の忘年会は昔からずーっと横浜日の出町の同じ鮨屋の座敷で、この日もエラだのヒレだの甲殻だの触手だの吸盤だのを持つ生臭い魚介類をイヤと言うほどってきたオレであった。 会社の忘年会は5時でお開き、その後横浜駅で時間潰して7時からはてダのお知り合いの皆さんとまたもや忘年会だよ。フエタロさんとぱせよさんとぱせよさんのお友達が来ておった。会社のではあまり飲まないようにしてたのだが、やっぱり多少飲み疲れてたみたいで最初は少しぐったりして話もあんまり参加できなかったオレであった。なんか元気無さそうにしててスマン。 お店は10時半頃出て、その後ちょっとだけ駅の喫茶店でコーヒー。この時決まったのはぱせよさんが新年からゴス

    2007-12-30
  • 時の声 / J・G・バラード - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    時の声 (創元SF文庫) 作者: J・G・バラード,吉田誠一出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1969/05/02メディア: 文庫購入: 3人 クリック: 25回この商品を含むブログ (27件) を見る ■60年代ニューウェーブSF 60年代ニューウェーブSFの第一人者といわれるJ・G・バラードの初期短編集。バラードの名はSF小説を最も読んでいたであろう10代の頃から知ってはいたのだが、どうも文章がとっつき難くて代表作の『結晶世界』程度しか読んでいなかった。その『結晶世界』も読んだ当時の感想は「?」だったなあ。世界の終わりや異様に変貌する世界など、オレの好きそうなテーマを扱っていたバラードだったが、イマイチのめりこめなかったのは、10代のオレにとってバラードの小説は単に「スカッとしねえ小説」だったということなんだと思う。なんかこう、退廃なのね。登場人物が厭世的で初っ端からグダグダなの

    時の声 / J・G・バラード - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
  • 虎よ、虎よ! / アルフレッド・ベスター - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    虎よ、虎よ! (ハヤカワ文庫 SF ヘ 1-2) 作者: アルフレッド・ベスター,寺田克也,中田耕治出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2008/02/22メディア: 文庫購入: 21人 クリック: 197回この商品を含むブログ (194件) を見る ■虎よ、虎よ!名言集 「あたくしを勝ち取ろうとしないで…あたくしを破壊して!」 「ぼうや、おれはガリー・フォイルさ。太陽系の敵ナンバー・ワンだぜ」 「あたくしたちはお互いに怪物同士よ」 「けがらわしい!豚め!あいつを破滅させてやるぞ!」 「マンテルガイストマン!」 「アァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァアァ」 24世紀、人類は《ジョウント》と呼ばれるテレポーテーション能力を獲得、それにより人々はその生活様式を大きく変える事となった。そして25世紀。太陽系規模の超巨大財閥プレスタイン

    虎よ、虎よ! / アルフレッド・ベスター - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
  • 2008-04-03

    遥か遠い、遠い未来。老年期を迎えた太陽は膨らみながら赤色巨星への道を歩み始め、自転を止めた地球の昼の側を温室さながらに熱していた。殆どの動物は絶滅し、その代わりに知覚と運動能力を獲得した植物たちが太古の恐竜の如く大地の王者と化し、互いの肉を貪り喰らいあっていた。月は地球から離れて惑星軌道を巡り、そしてその月と地球との間に直径1マイルはあろうかという巨大な蜘蛛形植物が糸を渡し、宇宙空間を行き来しながら宇宙線の養分を体に浴びているのであった。人類とその文明は太古の昔に消え去り、ほどの大きさの緑色の小人*1となったその末裔が、植物達の牙を恐れながら細々と生き永らえていた。それは末期の太陽を巡る地球の、長い長い午後であった。 数十億年後の地球の姿を恐るべきスケールと想像力で描ききった、ニューウェーブSF作家ブライアン・W・オールディス1962年発表の作品である。異様な姿と能力を兼ね備え地上に根を

    2008-04-03
  • オレとサイエンス・フィクション!その1 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■えすえふだった! いつぞや雪狼さんからリクエストがあった、SFへの思いの丈を今回語りまくってみようかと思います。最初に書くと、20代まではSFって結構読んでたんですが、その後リタイアしていた空白期間があるんですね。「世の中にはSF小説以外の面白い読み物が沢山ある。これからはいろんなものも読んでみなきゃダメだ」と思ったんですね。あと、SFって、青春の文学だという気がして、いつまでもこればっかりじゃな、という気もしていました。 それがここ最近また読むようになったのは、はてなダイアリーを始めて、SF小説を読んでいる方が結構おられるのを発見し、さらに若い方が、オレが昔読んでいたSF小説を見つけ、楽しそうに読んでいるのをみて、なんだか懐かしくなってしまった、というのがありますね。だから、今この歳でまたSFを読み始めたのは、はてなダイアリーのお陰もあるんですよ。全5回ということで、またダラダラと長い

    オレとサイエンス・フィクション!その1 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
  • オレとサイエンス・フィクション!(全5回・その2) - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ

    SF映画だった! 子供の頃は外国映画といえばTVの洋画劇場でしたね。SF映画もたまにやっていましたが、やはり忘れられないのは『猿の惑星』でしょうか。たいがいTV洋画劇場が始まる夜9時台というのは子供の寝る時間で、子供のオレはその時も布団に入っていたんですが、オレの親が「なんだか面白そうな映画をやるぞ」と言って起こしてくれたんですよ。そして始まった『猿の惑星』は、それまで自分が観たことのある特撮映画のイメージを遥かに超えた恐るべき映画でした。今でこそラストのアレは一般常識みたいなものですが、何も知らずに始めてみた時のショックは相当なものでしたよ。続編の『続・猿の惑星』も血の気が引くようなラストで大好きでしたねー。 以前日記に書いたことのある『人喰いアメーバの恐怖』もかなりインパクトの強い映画で、「当にあんな怪物が現れたらどうしよう…」と、子供心に怯えながら毎日を過ごしていた覚えがあります

    オレとサイエンス・フィクション!(全5回・その2) - メモリの藻屑、記憶領域のゴミ
  • オレとサイエンス・フィクション!その3 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■日SFだった! 小松左京の『復活の日』は相当衝撃的でしたね。風邪で人類が滅亡してしまう(実は風邪に隠れたウィルス兵器)というスケールの大きさと突拍子も無さ、バクテリオファージ云々といったウィルスの科学的説明、ページを繰るほどに死と滅亡の運命が迫り来る恐るべき展開、そして人類最後の生き残りである南極観測隊員たちを待つ過酷で胸を打つ運命。SFというものに目覚めたのはまさにこの作品からだったと言っていいでしょう。その後も『果てしなき流れの果てに』といった長編をはじめとする小松SFにのめり込みました。 もうひとつは光瀬龍。最初に読んだのが恐ろしく分厚い長編作『喪われた都市の記録』です。太陽系の各惑星基地に巻き起こるカタストロフの描写、気の遠くなるような時を隔てて姿を現す”喪われた都市”の記憶、そして悠久の宇宙の時の中では全ては滅びそして喪われてゆくのだ、という光瀬一流の無常観。酔いました。それ

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  • オレとサイエンス・フィクション!その4 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■欧米SFだった! 欧米SFを読んで最初にファンになったのはR・A・ハインラインですね。やはり誰もがSFオールタイムベストテンに挙げる『夏への扉』に引き込まれてしまいました。他にも『異星の客』『宇宙の戦士』『月は無慈悲な夜の女王』など名作が沢山ありますね。それとレイ・ブラッドベリ。ブラッドベリのことは何度か日記で触れたことがありますが、なにしろ『10月はたそがれの国』ですね。他にも短篇集はあったのですが、なぜかこればかり読み返していた記憶があります。 高校にあがった頃はスターウォーズのせいもあって、世間でもSFバブルが起こり、早川、創元のSF文庫の他にもサンリオがSF文庫を出し始めましたね。創刊時のクリス・フォスのイラストは今でも憶えています。実はサンリオSF文庫、ラインナップがエキセントリックで結構好きだったんです。それに比べると早川、創元はちょっと硬いかな、という気がしていました。雑誌

    オレとサイエンス・フィクション!その4 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
  • オレとサイエンス・フィクション!その5 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ

    ■ヴォネガットだった! もう一人、カート・ヴォネガット・ジュニアの『タイタンの妖女』も忘れることが出来ません。人類の歴史文化も、すべてはとある難破した異星の宇宙船の修理用パーツを作る為だけに進化させられた無意味なものだ、というこの物語は、その痛烈な皮肉や虚無的な視点とは裏腹に、世界は、ろくなもんではないが、それでも僕らはここで生きて行かなくちゃならないし、愛することを止めることは出来ない、と結ばれることで、最後のからっケツの優しさを見せるのです。 しかしここでヴォネガットは絶望しない。根拠の無い希望も口にしない。ヴォネガットは自らと同じ無力な人々に共感の眼差しを投げかけ、生きるというただそれだけのささやかさを肯定する。だからヴォネガットの小説はシニシズムとニヒリズムを描きながらもどこか優しい。ヴォネガットの小説当の悪人は存在しない、というのはこういうことなのだと思う。そして、”圧倒的

    オレとサイエンス・フィクション!その5 - メモリの藻屑 、記憶領域のゴミ
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