百万遍で三冊千円のコーナーにて。未来社同人編『日本象徴詩集』(玄文社、一九一九年)。発行者は長谷川巳之吉になっている。むろん後の第一書房主。序文、三木露風。三十二人のアンソロジーである。 三木露風 柳沢健 西條八十 増野三良 二宮典美 北村初雄 椙森事麿 上里春生 横山弁人 川本浩 前田正嗣 斎藤正雄 伊藤百蓮 加藤精一 灰野庄平 上田敏 北原白秋 堀口大学 斎藤佳三 喜志麦雨 近衛直麿 浜野英二 竹内勝太郎 保科良造 前田春声 竹友藻風 山宮充 新城嘉香 日夏耿之介 河井酔茗 蒲原有明 ÷ こちらは最新の詩集、水島英己『楽府』(思潮社、二〇〇八年)。「山帽子」の冒頭。 なにもすることのない日がいつかはやってくる なにもわからずにこの世界に泳ぎ出した日が終わる 慈眼寺の門前には無断で入るな、散策するなという看板がある 無断で生れ、散策するように生きてきた あの世を管理する権力 この世を管理