そのときどきの話題やイベントにフォーカスし、論を交わす時事蹴論。今回はACL第2節「浦和レッズ×ブリスベン・ロアー」で起きた「ブーイング」を取り上げる。その試合中から行われたブーイングに対し、選手が批判的なコメントを発したことで、賛否両論が沸き起こった。この現象をどう見るべきなのか。欧州の事情を知り、浦和の事情も知る清水英斗は、そこにある種の誤解を見て取った。 ▼その起源は古代ギリシャ 「ブー」という言葉を初めて耳にしたのは、いつだったのだろうか。 正直まったく思い出せないが、何となく違和感があったことは覚えている。僕だけかもしれないが、そもそも「ブー」が不賛意を表すことさえ、いまいちピンと来ず、なんで動物の鳴き声みたいなものを真似するのだろうと、不思議に思ったほど、ピンと来ていなかった。 しかし、こうやってスタジアムを訪れることが日常化すると、なかなかブーイングというのも便利なものだと感