地球温暖化問題の一つの特徴は、超長期にわたる問題だということである。IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のリポートでも、2100年における大気中の温室効果ガス(GHG)の濃度や、温暖化に伴う影響に関する予測結果が報告されている。その際、鍵になる概念が、「社会的割引率(Social Discount Rate)」であった。遠い将来の価値をどう判定するかという問題であることが、現在における地球温暖化防止の意思決定を難しくさせていることは、すでに本連載でも述べたところであるが、まず、おさらいを兼ねて割引率の考え方を確認しておきたい。 地球温暖化防止のために投資すればするほど、将来に生じると考えられる地球温暖化に伴う被害を少なくすることができるであろう。現在の投資が将来の世代のために役立ち、将来生じる被害を減少させることは嬉しいことである。だが、地球温暖化防止のために投資することは、現在の消費
否定派の常套句の一つに「朝日新聞が南京大虐殺を捏造」したというものがあって、朝日叩きの主要なネタの一つになっているのはみなさんご承知のとおり。ところが、「朝日新聞が“慰安婦20万人強制連行説”の源泉」というのがガセであったのと同じく、否定派による朝日の南京事件報道批判にも捏造っぽいものが多々ある。先日、「朝日が南京事件犠牲者三〇万人説を報じた」「最近になってようやく三〇万人は多過ぎると言い出した」と書いてあるブログを見つけたので*1調べてみると、実際には南京の大虐殺記念館のオープンを伝える記事(1985年8月16日)のなかで引用されている南京市長の発言の中に「30万人」という数字があっただけだったりする。また、「最近になって」どころからすでに1991年1月19日夕刊の「窓・論説委員室から」に、次のような一節があったりするのである。 歴史学者の秦郁彦さんは「今となっては正確な被害統計を得るこ
ボストンで13年働いた研究者が、アカデミック・キャリアパスで切磋琢磨する方法を発信することをめざします。 2024/02 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031» 2024/04 ジャーナルインパクトファクターの研究者の業績を判断する上での妥当性についてはいろいろなところで議論されてきたと思いますが、インパクトファクター値の信頼性については意外に盲信している場合が多いのではないでしょうか。しかし、Journal of Cell Biologyのエディトリアルはインパクトファクター値の信頼性に疑問を投げかけています。以下にインパクトファクターについて知っておくべき10の真実を: 1)インパクトファクターは次のように計算されています(Wikipediaより): インパクトファクターはWeb of Scienceの収録雑誌の
米航空宇宙局(NASA)の火星探査車「スピリット(Spirit)」が発見したシリカの塊(撮影日不明)。(c)AFP/NASA 【12月13日 AFP】米航空宇宙局(NASA)の2台の火星探査車のうちの1台「スピリット(Spirit)」が、火星にかつて微生物が存在していたことを示す重要な証拠を発見した。米カリフォルニア(California)州パサデナ(Pasadena)にあるNASAのジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory、JPL)の科学者チームが発表した。 発表によると、スピリットが5月に発見したほぼ純粋なシリカの塊は、地球上に微生物が生存できる環境を確立したのと同様のプロセスを経て形成された可能性があるという。 このシリカについては、温泉で形成されたという説のほか、酸性の蒸気が地表に噴き出す噴気孔で形成されたという説もある。地球ではどちらのタイプの環境に
地域 カラスが牛襲う 農家悲鳴、駆除訴え2008年1月4日 (右)カラスに尻を何度も突つかれ傷を負った子牛(左)牛舎近くの木の上で子牛を狙うカラス=竹富町小浜島 【竹富】子牛の繁殖など畜産業が盛んな竹富町で、牛がカラスに襲われる被害が相次いでいる。これまで、小浜島で出荷前の子牛や母牛が尻を突つかれ傷を負ったほか、竹富島ではこぶしが入るほど肉をえぐられた牛もいる。農家からは「カラスの駆除活動をしてほしい」という声が上がっている。 八重山は、地域の黒毛和種「石垣牛」が注目されるなど繁殖や肥育が盛んで、2006年度の取引実績は、八重山家畜市場の黒毛和種で取引頭数9312頭。総売上金額は、県内8家畜市場トップの40億8千万円に上り、県全体の売り上げの3割を占める。 畜産業が盛んになる中でカラスが畜産農家を悩ませている。小浜島では、昨年相次いで襲来した台風後から、母牛や子牛がカラスに狙われ、傷
このエントリーは予定外だが、大規模な回収騒動にまで発展している様相なので、備忘録として記録。 輸入ギョーザに殺虫剤が混入して食中毒が発生、 という事件。報道では「農薬」と書いてあるものが多いが、物質としては「殺虫剤の成分」であって、 農業上の使用でない場合は農薬とは言わない。こちらにも同様のご意見がある。 百歩譲って「農薬の成分」と書いても良いが、「農薬」と特定して報道しても良いのは、 殺虫剤の成分が農薬に由来することが分かった時点だろう。農薬は危険なもの、と言う認識が記者や編集者の意識に浸透しているということか。 今回の事件については、今後 製品の製造段階での安全性の管理(生産者) 製品の流通段階での安全性の管理(生産者、流通事業者、行政) の2つの側面から問題にされるだろう。 まず、読売新聞 中国製冷凍ギョーザで食中毒、千葉と兵庫で3家族10人 千葉、兵庫両県の3家族計10人が昨年12
Author:春霞 ・社会問題について、本当のところ法律的にどうなのかを検討しています。裁判例の検討もしています。 ・判り易さを心掛けていますが、法律論のレベルをあまり下げていないので、難しいかもしれません。 ・演奏会の評論も少し。 ・過去のエントリーに対して、度々追記しています。 <12月28日付お詫び> 私事の問題がやっとよい方向となり、エントリーを更新する時間を設けることができました。エントリーの更新とともに、コメントへのお返事もしていきたいと思います。 <7月27日付“再びお詫び”> 4月頃から切実になってしまった私事の関係なのですが、再び同様の事態が生じており、コメントへのお返事をする時間がなかなかとれずにおります。エントリーの更新よりも、コメントへのお返事をするべきという気持ちも強いので、大変心苦しく思っております。ただ、郵政選挙がブログを開設した動機であったため、政権交代選挙
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