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ブックマーク / readingmonkey.blog.fc2.com (13)

  • もっとうまく書けるかもという妄執をやめれば速くうまく書ける-遅筆癖を破壊する劇作家 北村想の教え 読書猿Classic: between / beyond readers

    筆の遅い人はどの分野にもいる。 けれども、主として井上ひさしの貢献によって、遅筆といえばまず劇作家を思い浮かべてしまう偏見がある。 これはおそらく、他のジャンルよりも遅筆のイメージが印象的でユーモラスなことによるのだろう。 すでに幕が上がっているのに台が完成せず、舞台袖で残りの台詞を書いているようなイメージである。 しかし劇作家のすべてが遅筆という訳ではない。 たとえば北村想は、人の表現を借りるなら、初演に台が出来上がっているどころか、脚集として出版済みであるほど、筆の速い人である。 「書くのが遅いのをなんとかしたい」という相談に答える形で、北村想は、何故自分は筆が速いのか、筆の遅い劇作家と何が違うのかを説明している。 遅筆癖をやめ、はやく書くための〈秘訣〉としても読めるその説明は、ほとんどの秘訣がそうなように、身も蓋もないものであった。 遅筆から抜け出すための身も蓋もない教え 北

    もっとうまく書けるかもという妄執をやめれば速くうまく書ける-遅筆癖を破壊する劇作家 北村想の教え 読書猿Classic: between / beyond readers
  • 今卒論を書いている人には残酷すぎて推奨できない素晴らしい本と自分のために書かれた訳ではないテキストを攻略する読解の3ステップ

    バーチャル井上先生は、入学式の祝辞から、図書館ガイダンス、世界史の入門講義とそのノートの取り方、史料講読(自分宛に書かれたものでない故に難しいテキストをいかに読むか)、外国語講読(なんちゃってぽいが実は着実なドイツ語読みのトレーニング)、特殊講義(から卒論ライターが盗むとるべきものは何か)、卒論指導(これがまたすばらしい;一人ひとりに院生をあてがい、着実に進む人にはテーマごとに学外の専門研究者を紹介し、踏み迷う人にはマンツーマンでブレストする《黒板指導》!)、さらには卒業式の祝辞、さらには送別会の挨拶まで一人でこなす、八面六臂の活躍で、知的営為のBIOSにあたる部分をとても丁寧に何重にも叩き込んでくれる。 とても軽いタッチで書かれていて、しかも200ページほどの薄さで、これだけの内容を、すべてに具体例をつけた上で分かりやすく書き切っている様は、何かの間違いじゃないかと思うほど(配布資料を公

    今卒論を書いている人には残酷すぎて推奨できない素晴らしい本と自分のために書かれた訳ではないテキストを攻略する読解の3ステップ
  • もう書き出しは迷わない/アタマにやさしい文章構成のルール

    既知から未知へ 新しいことが何も含まれていない文章は、読む意味も書く意味もない。 まったく新しいことだらけだと、何が書いてるのか分からない。 言語表現は、送り手(話し手、書き手)と受け手(聞き手、読み手)の間で共有される「既知の情報」を表す部分と、話すことで話し手から聞き手に渡される「未知の情報」の部分とからできている。 順番は、読者が〈知っていること〉から〈知らないこと〉へ進むのが正しい。 この方がヒトの情報処理にかなって理解しやすい。 この原則は、ひとつの文中、文と文の関係から、文章全体の構成まで、いずれのレベルについても言える。 一文の中の既知と未知 ○ The new project is exciting. (例の、あの)新しい企画だけど刺激的だね。 ? A new project is exciting. ある新しい企画は刺激的である。 上の文の「The new project

    もう書き出しは迷わない/アタマにやさしい文章構成のルール
    invitingcat
    invitingcat 2022/04/15
    創作論ではなく作文の処方箋とする
  • おちこぼれのチャーチルがノーベル賞までとった文才を磨いた教え

    ウィンストン・チャーチル(Sir Winston Leonard Spencer-Churchill, 1874年~1965年)という人は、第二次世界大戦の間イギリスの首相をやり、『第二次世界大戦回想録』The Second World War (6巻,1948~54)というを書いてノーベル文学賞(1954年)をもらった人だが、とても出来の悪い人で、名門パブリックスクールの一つハロウ校(Harrow School)に入学するにも〈特別な配慮〉が必要なほどだった。 なにしろ入学試験で書けたのが、人の弁によれば、 「私はまず答案の上に名前を書き、つぎに番号1を書いた。それからずいぶん考えてからその周りに(1)とひとつ括弧をこしられた。がその後は、これに関係したこと、もしくは該当したことは何ひとつ考えられない……。」 学校での順位は後ろから3番目だった。 後ろから1番目と2番目は、病気その他

    おちこぼれのチャーチルがノーベル賞までとった文才を磨いた教え
    invitingcat
    invitingcat 2022/04/15
    語学、または英語 薬袋先生のあれ
  • 問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶこと-これは問題解決を知らない人のために書いた文章です

    これは問題解決を知らない人のために書いた文章です。 問題解決について、最低限のことだけを説明します。 問題解決とは何をすることなのか? それを知るとどんな得することがあるのか? といった、世の中の問題解決について書かれたいろいろなものよりも、少し手前にある話題についてです。 問題解決って何? 問題解決とは、自分で目標を決めて、それに向かってうまく行動していくことです。 目標とは「こうしたい」とか「こうなりたい」と思うものです。「こんなのはいやだ」も、みがいていくことで目標になります。 決まった目標について〈うまく行動する〉のは、ものによっては機械にもできます。 アリやハチは、集団で協力してすばらしい巣をつくります。 他にも〈うまく行動する〉お手にできるものは多いです。 ですが、目標を決めるのは人間だけです。 問題解決をするのは人間だけなのです。 問題解決-ない場合、ある場合 問題解決をや

    問題解決を学ぶことは意志の力を学ぶこと-これは問題解決を知らない人のために書いた文章です
    invitingcat
    invitingcat 2022/04/07
    気力ある時やりたいね、読むだけでもいい、てかそれがいい
  • 読書猿Classic: between / beyond readers

    「とにかく書け」とか「とにかく読め」という話を何回か書いてきた。 (「とにかく書け」という記事) ・「自分の書く文章は価値がない」を抜け出すライティング・マラソンという方法←自己検閲を振り切って書きなぐるために 読書猿Classic: between / beyond readers ・心理学者が教える少しの努力で大作を書く/多作になるためのウサギに勝つカメの方法 読書猿Classic: between / beyond readers (「とにかく読め」という記事) ・聞けば身も蓋もない1冊を30分で読む方法と習慣 読書猿Classic: between / beyond readers どんなやり方がよいか考えあぐねて、ぐるぐる逡巡しているくらいなら、とにかく取り掛かった方が早いし速い。 やり方を改善するにしても、試行錯誤の中で行わないと結局うまくいかない。 書くこと・読むこと以上に、

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  • 97冊から選りすぐり→外国語学習の成功者たちがやったことまとめ

    『私はこうして◯◯語をマスターした』というは腐るほど存在する。 しかし、言語学習の研究者によれば、北米では研究者が複数の学習成功者の体験を収集し分析することはあっても、個人の学習履歴を人が書籍にまとめることはほとんどない。 ヨーロッパではロンブー・カトーの記録などいくつか例はあるが、毎年複数冊が出版される日のような盛況には程遠いという。 大量の語学学習成功者は、他にはない貴重なデータ群であると言える。 竹内理(2003)は、この種の著作120冊のうち97冊を入手し、普通の語学学習者の参考となる体験を得られるよう下記の7つの条件を満たすものを選び出し、著作のみでは情報の不足する場合については他の出版物、経歴表、人への確認などで補完することで学習記録のデータを集め分析した。 最終的に分析対象となったのは69冊、のべ185名(うち16名は重複)となり、対象言語は英語(101名)を筆頭に

    97冊から選りすぐり→外国語学習の成功者たちがやったことまとめ
    invitingcat
    invitingcat 2022/03/10
    英語で不安になったときとかこれ見る
  • 発音センシティブな英語弱者のための数冊の浮き輪

    英語教育が、文法・読解偏重だ、と今でも言う人がいるが、そんなことはない。 ここ20年くらいの間に、英語教育はどんどん「コミュニケーション重視」になっていった。そして読み書きはもちろん、聞く話す力も、低下していったのが当のところである。 全体としては、そうなのであるが、サイレント・マジョリティである人たちは、そんなことなど気にしていない。 気にしているのは、たとえば学者の卵と言うか、研究者という人たちである(この人達は文部省→文科省の影響の大きい公立校とは違うところで、学歴を経てきたケースが多いのかもしれない)。なんとなれば、研究者と言う商売は、多くの場合英語文献を読まないとどうしようもないからである。加えて、フォーマットにしたがって英語を書かなきゃならない人たちが大勢を占める。 この人たちは、商売道具として、常日頃から英語に触れている。加えて言えば、自分が英語が読めるし、少しは書け

    発音センシティブな英語弱者のための数冊の浮き輪
    invitingcat
    invitingcat 2022/02/20
    発音形、本かいてぇ
  • 叫ぶ英会話!音読が想像以上に凄い6つの理由 Read Aloud!!

    人間の脳は、ぶっちゃけていえば、アウトプットしたものだけが人の頭に残ります。 アウトプットした情報は、「アウトプットに足る利用度の高い情報」として優先順位が上があがるように脳ができているからです。 しかし英語を音読できない、発音できないままだと、英語アウトプットには書くしかありません。これは音読に比べて非常に時間がかかります(効果はありますが)。特に英語に不慣れで、英語を扱うチャンク(情報処理の単位)が小さいままだと、ものすごく時間がかかります。 ある英文を訳せても、音読できない人は、驚くほど多いです。 逆に初見の英文をすらすら音読できることは、英語学習の効率から言って、大きなアドバンテージです。それには発音の基礎工事がしっかりとできている必要があります。 発音については、以前のエントリーにも書いた が、アメリカ英語の発音を独学するなら最終兵器です。あと、次のサイトで口の形や動きを確認し

    叫ぶ英会話!音読が想像以上に凄い6つの理由 Read Aloud!!
    invitingcat
    invitingcat 2022/02/20
    音読しやすい本
  • 認知療法が教える、なぐさめにはならないが、何かの助けになるかもしれないリスト

    1.物事というのは外見通りに,ひどいことが多い。 2.何も助けにならないのに,どうして嘆くのか?何も助けにならないからこそ,我々は泣くのだ。 3.絶望的に感ずることに対して,何ができるだろうか?行きづまりの事柄に対して,何がおかしいのかしばらくの間はわからないものだ。 4.それに耐えることはできるものだ。 5.自分が十分に準備ができているものに対して,重要な試みを始めたことは私はいまだかつてない。 6.する価値のあること全てが,うまくやってのける価値のあるものとは限らない。 7.全てをうまくやってのける方法などない。失敗は避けられない。 8.もしも痛みに必要以上の関心を払うならば,楽しむ機会をいくらか失ってしまうだろう。 9.逃亡とは汚い言葉ではない。自分の目の前に起きることに常に直面できる者などひとりもいないのだ。 10.時には口実を言うのもよい。口実を言うことに伴う唯一の危険は,口実を

    認知療法が教える、なぐさめにはならないが、何かの助けになるかもしれないリスト
  • 数学にはネイティブはいない:「語学としての数学」完全攻略=風景+写経アプローチ

    (関連記事) ・凡人が数学を語学として学ぶ具体的な手続きを説明する/図書館となら、できること番外編 読書猿Classic: between / beyond readers ・無料で自宅でやりなおす→小学校の算数から大学数学までweb上教材をリストにした 読書猿Classic: between / beyond readers 数学は、科学(自然科学はもとより、大半の社会科学と、かなりの人文科学で)の共通言語です。 一定程度マスターすれば、数カ国語を習得した以上の世界が眼の前に広がっていることを知って狂喜乱舞するはずです。いわば《語学としての数学》を習得する利益は非常に大きいと思われます。 ところが「英語の学び方」のコツ、体験談、支援サイトの紹介な、定期的にネット上でも話題になるのに、潜在的習得ニーズが大きな数学については、そうした形で取り上げられることがほとんどありません。 その一番大き

    数学にはネイティブはいない:「語学としての数学」完全攻略=風景+写経アプローチ
  • 第2外国語に何を選ぶべきか?と考えることに意味はあるか?

    結論から先に述べ、次第にどうでもいい話へ進んでいく。 (0)進路その他で履修済であることを要する言語がある場合は、考える必要がない。 次に述べる程度の時間の浪費で済むなら、時間経済的である。 (1)第2外国語に何を選ぼうと90分×20回(16~30回)=合計30時間(24時間~45時間)で身に付く外国語なんてない。 だから何を選んでも語学力という点では無意味である。 (2)数学を「第1言語」とする諸領域では、プログラミング言語を「第2外国語」にすればよい、というか、すべきである。 これなら自然言語に比べ短い時間で効果が出なくもない(だが、現実はいろんな理由で、そうなっていないので、自分でやるしかない)。 IT土方になるためではなく、コンパイラをゼロから作って威張れという話でもなく、自分のアイデアをモデリングしてあれこれ動かしたり、データ処理のツールを改造できたり、場合によっては自作できたり

    第2外国語に何を選ぶべきか?と考えることに意味はあるか?
  • ○○学史で,○○学を,ざっくり学ぶ

    時間の経過とともに成長したり、巨大化・複雑化していく対象について、 大体の概要や見通しを得るために、その歴史をざっとさらってみる方法がある。 1 「起源もの」という事典 ◎ヨハン・ベックマン『西洋事物起原1、2、3、4』(岩波文庫) 主にドイツを中心に、西洋における様々な事物や出来事の発見・起源・伝播などを記した書物。言わば百科辞典のひとつひとつの項目を、ヨハン・ベックマンの博識で時間的に掘り下げたもの。 ◎石井研堂「明治事物起原」(橋南堂,1908) 近代デジタルライブラリーや「docuneドキュン」ドキュメント共有サイトで読める ◎事物起源選集 / 紀田順一郎監修・解説 ; : 全9巻. -- クレス出版, 2004 石井研堂「明治事物起原」を含む、日の事物起源ものを集成 ただし「起源」は確かめようがなく不確かな場合や「捏造」されたものである場合も多い。 2 哲学史・思想史 ◎シュテ

    ○○学史で,○○学を,ざっくり学ぶ
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