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ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/youkaiei (10)

  • 運営停止に追い込まれた香港民主派メディアが筆者に語ったこと

    中国共産党の自治政策を話し合った時に飛び出した「香港民族」の矜持> 2021年暮れの12月29日早朝、香港政府は200人もの警察を動員し、ネットメディア「立場新聞」の関係者7人を緊急逮捕した。 香港で民主派の主要なメディアが壊滅状態に追い込まれたことが、世界に少なからぬ衝撃を広げた。逮捕されたのは立場新聞前編集長の鍾沛権と、そので蘋果日報(アップル・デイリー)元副編集長の陳沛敏、代理編集長の林紹桐、それに21年6月まで立場新聞の理事を務めていた歌手でポップスターのデニス・ホーらだ。 警察は同社を捜索して取材資料を押収し、総計6100万香港ドルに上る資産を凍結した。立場新聞は14年に弾圧された香港の民主化運動「雨傘運動」の直後に創刊された。 元理事のホーはそれまで雨傘運動に全身全霊で身を投じ、推進役を務めた。カナダで教育を受け、同国民でもあるホーは民主化運動が弾圧された後の香港に危機感を

    運営停止に追い込まれた香港民主派メディアが筆者に語ったこと
    isrc
    isrc 2022/01/16
    年が明けた1月4日には香港最後の民主派メディア「衆新聞」も運営を停止した。日本だけでなく、世界の民主主義陣営が中国の挑戦を受ける前兆であろう。
  • 中国人女性と日本人の初老男性はホテルの客室階に消えていった

    北海道大学教授が中国で拘束されたと報じられているが、日政府に救出への積極姿勢は見られない。日は「スパイ天国」。中国があざ笑っている> 今年1月16日午後1時。私は東京・国会議事堂に近いある高級ホテルのカフェにいた。他人の会話を盗み聞きする気はなかったが、隣の席から中国人特有のイントネーションでまくし立てる日語が聞こえてきた。中国人女性と日人の初老男性が、コーヒーとケーキを前にして真剣な表情でやりとりしている。 「とにかく自民党の有力な議員たちに働き掛けていただきたいです」と、女性は満面の笑みで迫る。「わしはもう引退しているので、そんな力はないよ」と、男は応じる。 「ぜひ、習主席を新しい時代の最初の国賓として呼んでほしいです」 「それは難しいだろう。日はもうトランプさんを呼ぶと決まっているし」 「主席の訪日に向けて、良い雰囲気を日国内でつくってほしいです」 女性は男の手に自分の

    中国人女性と日本人の初老男性はホテルの客室階に消えていった
    isrc
    isrc 2019/10/29
    中国は日本の善意に善意で応えない。最近、発覚した北海道大学教授の拘束劇が彼らの冷酷さを物語っている。日本政府は明確な証拠も情報開示もしない中国政府に監禁されている同胞救出には冷淡な態度を続けている。
  • 韓国に対して、旧宗主国の日本がなすべきこと

    韓国の文在寅(右)にとっては民主主義より民族主義?(今年4月) KOREA SUMMIT PRESS-POOL-REUTERS <朝鮮半島の2つの国家と付き合う上で、日に欠けている視点が1つある。韓国人と称しようが朝鮮人と名乗ろうが、彼らは同一民族だ。誌最新号「日韓国:悪いのはどちらか」特集より> 朝鮮半島の2つの国家と付き合う上で、日に欠けている視点が1つある。それは彼らが同じ民族だ、という認識である。「同じ民族が他者によって分断されるほど悲しいことはない」というのが、2度の世界大戦を経た20世紀のコンセンサスだろう。ここでいう分断民族とは東西ドイツと南北朝鮮、それに内外モンゴルだ。 3つの民族の分断はいずれも、日と関係している。米英ソは日と同盟していたドイツとの戦争にほぼ勝利した1945年2月、クリミア半島のヤルタで日帝国にいかに対処するかを議論した。日の北方四島をソ

    韓国に対して、旧宗主国の日本がなすべきこと
    isrc
    isrc 2019/09/21
    日本人は韓国が全体主義の北朝鮮になびくことが理解できないようだが、仮に半島の民族統一を邪魔すれば、それこそ植民地支配より深い恨みを買う。日本は旧宗主国として朝鮮半島の民族統一をむしろ後押しすべきだ。
  • 香港人は「香港民族」、それでも共産党がこの都市国家を殺せない理由

    <デモ長期化の原動力は「独自の民族である」とする香港の民族主義。「不正蓄財の要塞」に共産党高官は手を出せない> 「金儲けさえしていれば、満足する人々」──。 少し前まで世界はこう香港人を見ていたのではないか。政治に無頓着で、経済的利益にだけ没頭する、と。しかし当はそうではない。香港人の間では政治への関心だけでなく、「民族意識」も高まっている。既に2カ月以上続く大規模デモがそれを物語っている。 私は香港が「祖国の懐に回帰」した直後の1997年夏に同地を訪ねた。土で使われる「普通話」で話し掛けるとあからさまな嫌悪感を示され、代わりに英語を使うと、満面の笑みだったことを鮮明に覚えている。「言葉の好き嫌いの問題は、英国による植民地支配の残滓(ざんし)だろう」と、中国人識者は認識していた。 しかし、私には一種の民族意識が根底に潜んでいるのではないか、との感覚があった。今、香港を席巻している大規模

    香港人は「香港民族」、それでも共産党がこの都市国家を殺せない理由
    isrc
    isrc 2019/09/14
    習近平を含め共産党政権の高官たちはほぼ例外なく香港に不正に獲得した財産を隠匿。「祖国内部に不正蓄財」するわけにいかないので、彼らは今後も「半死」状態の香港に限られた「繁栄と自治」を与え続けるだろう。
  • ウイグルから香港まで......中国の欺瞞政策が「火薬庫」をつくる

    <09年7月に発生したウルムチ騒乱から10年──辺境民族が怒り続けるのは共産党の「口約束」ゆえ> 09年夏、中国新疆ウイグル自治区の区都ウルムチで発生したウイグル人の抗議活動が中国政府によって暴力的に鎮圧された。それから10周年を迎える今年7月5日を前に、改めてウイグルに注目が集まっている。 中国国営の新華社通信は、ウイグル「暴動」による死者は197人と報じてきた。一方、国際人権団体によれば、ウイグル人1435人以上が拘束。死刑判決を受けた9人とは別に、数百人が極秘に処刑されたという。中国政府は事件の原因は「外国の反中勢力による扇動」と主張し、当局には一切責任がない、との立場を崩さない。 責任を認めない中国から、民族問題が解決される見通しは立ちようがない。少数民族自治区だけでなく、香港特別行政区における「高度の自治」も形骸化した。中国が自国領と主張する台湾では独立志向の民進党政権の支持率は

    ウイグルから香港まで......中国の欺瞞政策が「火薬庫」をつくる
    isrc
    isrc 2019/07/04
    「何の意味も持たない歴史上の紙切れ」と強弁する。共産党は一貫性のないスローガンを乱発して少数民族を欺きながら、一度も実行しようとしなかった。そこにウイグルから香港まで、中国が抱えている問題の根源がある
  • カザフ人2000人の中国大量出国は、ウイグル人抹殺の予兆なのか

    観光客にタカを披露するカザフ人(新疆ウイグル自治区ウルムチ) Zhang Peng-Lightrocket/GETTY IMAGES <毛沢東の策謀で露と消えた東トルキスタンの夢――「夷をもって夷を制す」分断策が逆に民族意識に火を付ける> 昨年12月、中国当局は出国を希望する国内在住のカザフ人約2000人に対し、隣国カザフスタンへの移住を許可した。今後は中国国籍を離脱し、カザフスタン国籍取得と定住手続きが始まると、カザフスタン外務省は事実を認めているという。 カザフ人の出国を許したのは中国新疆ウイグル自治区で進められている苛烈なエスニック・クレンジング(民族浄化)に対する国際社会からの批判をかわすためだろう。中国当局は100万人を超えるウイグル人を「再教育センター」と称する強制収容所に閉じ込めて弾圧。同時に無数の漢民族を入植させて、「ウイグル人なき東トルキスタン」を創出しようとしている。

    カザフ人2000人の中国大量出国は、ウイグル人抹殺の予兆なのか
    isrc
    isrc 2019/01/29
    カザフスタンに出国したカザフ人たちが中国での経験を国際社会に暴露していくだろう。やがて諸民族の反乱が一気に噴出してもおかしくはない
  • 安倍訪中に経団連の利権あり......「一帯一路」裏切りの末路 | 楊海英 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    今月、北京を再訪して李克強首相に会談した経団連の中西会長 Daisuke Suzuki/REUTERS <円借款も天皇訪中も報われなかった日中友好40年――人民元を熱愛する財界は冷静な対中感情を無視するのか> 安倍晋三首相による10月25日からの訪中を前に、興味深い数字が公表された。日の言論NPOと中国国際出版集団が8~9月に日中の両国民を対象に実施した共同世論調査だ。 日に「良い」印象を持つ中国人は「どちらかといえば」を合わせて42.2%。05年の調査開始以来、最高となった。 一方、中国に対する印象が「良い」と答えた日人は「どちらかといえば」を合わせて13.1%。「良くない」という人は「どちらかといえば」を合わせて86.3%に上る。 調査結果はある意味、日人のクールな処世術を物語っている。中国は世界第2位のGDPを誇る大国になったが、覇権主義的な振る舞いをする指導者と観光客のマナ

    安倍訪中に経団連の利権あり......「一帯一路」裏切りの末路 | 楊海英 | コラム | ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
    isrc
    isrc 2018/10/25
    習近平が主導する一帯一路は世界各地で拒否されるようになっており、中国は、日本が今まで築き上げてきた信用を利用して、「日中合作」という仮面をかぶって中国のプロジェクトを展開したい/中国による裏切りの歴史
  • 神仏をも恐れぬ中国の監視と弾圧、ビッグデータをフル活用

    中国・内モンゴルを訪れた筆者が連行された部屋で見た監視画像......身元を即座に割り出す情報網の矛先はイスラム圏へと向かう> 人工知能AI)といったIT発展の波に乗り、中国は少数民族への監視を強化している。 まず、私が夏の帰省中に経験した出来事から記そう。16年8月、日から実家のある中国内モンゴル自治区オルドス高原に帰省した。老父がチベット仏教の活仏に会いたいというので、案内を買って出て、ある寺を訪れた。活仏とは代々生まれ変わる高僧のことだ。 その活仏は10代前半の少年だったが、前世は同自治区仏教協会の主席を務めた有力な高僧だったので、現世でも当局に厳重に「保護」されている。 境内に入ると、十数台もの監視カメラが方々に設置されていた。「清朝時代に建てられた名刹だから、文化財を保護するためのものだろう」と無邪気に思いながら、活仏の部屋へ。挨拶も終わらないうちに、警官数人が傍若無人に乱

    神仏をも恐れぬ中国の監視と弾圧、ビッグデータをフル活用
    isrc
    isrc 2018/07/28
    イスラム教徒を迫害する中国に対して、サウジアラビアやイランといったイスラム教大国は沈黙を守ったままだ。中国マネーがもたらした利潤にむしばまれ、同胞が圧政に苦しんでいるのを見て見ぬふりをする。
  • 裏切られた中国民主化の夢 「建設的関与」という欧米と日本の偽善

    <天安門事件の犠牲者も香港の「高度な自治」も紙くず扱い――専制国家を読み誤り商売を優先した国際社会にその報いが> 世界は今、中国に対する「誤読」を正し、この大国との向き合い方を再考すべき時期に差し掛かっている。 1949年以来の共産主義体制において、特に89年6月の天安門事件は現代史的な一区切りと考えられる。民主化の実現を求める市民と学生が血なまぐさい弾圧を受けて、一党独裁体制が強化されてから29年が過ぎた。 事件以降、欧米と日は「中国にはそれなりの事情がある」と誤読し続けてきた。そこには、「建設的関与を続けていれば、そのうち正常な国に変わる」という一方的な期待感があった。 この間、中国は「平和的台頭」を掲げながらも、世界からの天真爛漫な期待を見事に粉砕し続けてきた。中国のこうした典型的な裏切りの例を示しておこう。 まず、「香港返還」での誤読がある。97年7月に英植民地だった香港は「祖国

    裏切られた中国民主化の夢 「建設的関与」という欧米と日本の偽善
    isrc
    isrc 2018/06/16
    中国では皇帝を頂点とする中央集権制だけが存続してきた。国際社会は「紙くず」で束ねられている、実力こそものをいう時代だ――そう確信している中国が、自ら国際秩序を書き直す時代が来るのを防がなければならない
  • 中国の「虎の尾」を踏んだ、ムガベ大統領の哀れな末路

    中国からの孔子平和賞辞退が老朋友(古くからの友人)の亀裂の序章だった――アフリカ版「反帝運動」と中華帝国の衝突が招いた政変の真実> かつて「孔子平和賞」にも選ばれた国家元首が中国の謀略によって失脚に追い込まれた。 11月21日、アフリカ南部ジンバブエのムガベ大統領が辞任。80年の建国時から37年間にわたって国を支配したムガベは、欧米から「世界最悪の独裁者」と呼ばれた。だが中国にとっては愛すべき、古くからの友人「老朋友」。「人類の平和構築に大きく貢献した功績」から、15年に孔子平和賞の受賞者に選ばれた。 孔子平和賞は、人権活動家・劉暁波(リウ・シアオポー)へのノーベル平和賞授賞に反発した中国が「欧米の粗暴な内政干渉に反対し、真の平和理念を実現する」として10年に創設。ロシアのプーチン大統領など強権的な政治家に「独裁奨励賞」として授与されてきた。 ただ、当のムガベは喜ぶどころか、最も価値のな

    中国の「虎の尾」を踏んだ、ムガベ大統領の哀れな末路
    isrc
    isrc 2017/12/13
    今回の辞任劇は軍部のクーデターから始まるが、その軍の高官が直前に北京を訪問し、常万全国防相と会談。中国が運営してきたダイヤモンド採掘企業が国有化される危険にさらされたことから、ムガベ排除に動いたのでは
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