1955年6月4日、京都府立盲学校で開かれた全国盲人大会に出席し、笑顔を見せるヘレン・ケラー(左端)=同校提供 視力や聴力を失いながら世界各地で障害者福祉の向上を訴えたヘレン・ケラー(1880~1968年)が、1955年の最後の来日時に京都と東京、大阪の5カ所で講演した肉声を収めたオープンリールテープ4巻が、京都府立盲学校(京都市北区)に保管されていることが20日、分かった。一部会場の音源の存在は知られていたが、まとまって見つかるのは初めてとみられる。発見した同校元教諭の岸博実さん(71)は「ヘレンが日本に伝えたかったメッセージの全貌を知ることができる貴重な資料」と話す。 ケラーの来日は37年と48年、55年の計3回。55年は毎日新聞社と日本盲人会連合、日本ヘレン・ケラー協会が共同して招待し、ケラーは5月27日から6月7日まで12日間滞在した。当時74歳だった。 テープは昨春、岸さんが同校