施行から3年半が経過した裁判員裁判が、水戸地裁でしか開かれない現状に、水戸から離れた地域に事務所を置く弁護士や裁判員から不満の声が上がっている。県弁護士会土浦支部は、地裁土浦支部(土浦市)でも裁判員裁判が開けるよう国に改善を求めていく考えだ。 最高裁によると、昨年、水戸地裁での裁判員裁判で判決を受けた被告人は25人。県弁護士会土浦支部によると、このうち同支部管内で事件を起こした被告人は16人に上る。県南で裁判員裁判対象の容疑者が逮捕された場合、国選弁護人は、水戸地裁周辺で活動する弁護士と事件の起きた県南部の弁護士が2人1組で担当することが多い。県南部の弁護士が加わるのは、接見に通うのに都合がいいためだという。 JR取手駅近くに事務所を構え、今年1~2月に保護責任者遺棄致死罪に問われた男の裁判員裁判の弁護人を務めた千葉真理子弁護士(49)は「負担があまりに大きい」と話す。 公判前整理手続きな