学術ジャーナルのオープンアクセス(OA)出版の費用は,一般的に著者側が支払う論文掲載費(APC)によって賄われている。近年ではOAを推進する動きの中で,出版費を著者自身ではなく,研究助成機関が政策的に負担する,あるいは研究機関が集中的に管理する財源から支出するケースが増えつつある。 また,所属機関が購読と出版の双方の費用をカバーする転換契約を結んでいれば,APCはその中に含まれ,個々の著者の支払いは免除される。 費用をどこが負担するかという問題は,所属機関の異なる複数の共同研究者が資金的にも複数の助成金のサポートを受けるマルチ・ラテラルな出版が進む中で,ますます複雑化してきている。 OA Switchboardはこのような状況を解決するソリューションとして,学術出版におけるステークホルダーによる2018年12月の会合で提案され,オープンアクセス学術出版協会(OASPA)の監督のもとにステー