言うまでもなく、今の日本経済は資本主義の仕組みによって動いている。資本主義経済では株式会社が中心的な役割を果たすことになるが、この株式会社の仕組みについてしっかりと理解している人は案外少ない。 例えば、有名な議論で「会社は誰のものか?」というものがある。これには「経営者のもの」とか「従業員全員のもの」とか、あるいは「社会全体のもの」とか、本当に色々な答えを言う人がいるのだけど、会社法上は明確に「株主のもの」と決まっている。中には「社長」が会社の持ち主で、従業員は全員この社長のために必死に働くという構図を思い浮かべる人がいるけど、これは会社法が採用する「所有と経営の分離」という建前のもとではちょっとおかしい(社長=株主であれば正しいが、これは一般的に言えることではない)。 こういった「株式会社の仕組み」については、経営者になるのでもなければ特段知っておかなくてもいいと思うかもしれないが、多く