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  • 「独居」・「内服は一日一回」・「各種サービス導入困難」という条件下で悪戦苦闘。 - 鹿児島認知症ブログ

    2年間経過をみている、独居の70代女性を紹介する。 70代女性 ATD?それともDLB? 当初はDLB>ATDと考えていたが、最近はATD≧DLBで診ている。 猛烈な取り繕いと病識の無さ 日時と場所の見当識低下 著明な短期記憶低下 こういった特徴からはATDを濃厚に疑うのだが、 左上肢に存在し続ける歯車様筋固縮 独特な感じの暗さ 調子の波の大きさ 「〇〇という特徴を持つ人が家に入ってきた」という幻視 このようなDLB的特徴もあるため、いずれか片方に寄せすぎずに経過観察中である。 当初はイクセロンパッチ4.5mgを使用していたのだが、掻痒感とかぶれで脱落。改善があったかは今ひとつ分からなかった。 現在使用しているのはアリセプト。1mgから始め、現在は3mg。 副作用こそ出てはいないものの目立った改善もない。 様々な妄想がご家族の最大のお困り事なので、リスパダールを0.125mgで使用したとこ

    「独居」・「内服は一日一回」・「各種サービス導入困難」という条件下で悪戦苦闘。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2018/05/14
  • 糖質制限を始めてからビタミン・ケトン療法(VKT)に至るまでの、大体の流れ。 - 鹿児島認知症ブログ

    糖質制限者となって5年が経過し6年目に入った。この間、おおよそ4年間はスーパー糖質制限で過ごしていると思う。 これまでの経過を、ターニングポイントとなった書籍を紹介しながら総括しておく。 ①きっかけになったのは、たまたまタイトルに惹かれて手にしたこの栄養に関するそれまで自分が持っていた常識的な考えが、根底から揺さぶられた。残念ながら、現在は絶版になっているようだ。 ところで、Amazonは注文日の記録が残るので便利。そのをいつ頃読んだのかを辿ることが出来る。 「天才と分裂病の進化論」は、20011年9月27日に購入していることがわかった。 天才と分裂病の進化論 posted with amazlet at 16.12.19 デイヴィッド ホロビン 新潮社 売り上げランキング: 58,219 Amazon.co.jpで詳細を見る ②そして江部先生のこのを読み、糖質制限を始めた。(2

    糖質制限を始めてからビタミン・ケトン療法(VKT)に至るまでの、大体の流れ。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2018/05/11
  • 寄り添い、見届ける。 - 鹿児島認知症ブログ

    散歩中に転んで頭を怪我した方が救急車で運ばれてきた。 傷の処置をしながら何気なく普段の様子を聞いたところ、その方は「最近転びやすくなった。トイレが間に合わないことがある」と仰った。 怪我は軽かったので最初はそのつもりはなかったのだが、話を聞き「ひょっとして?」と思い直して撮影した頭部CTは、典型的な水頭症の画像所見を呈していた。 その方と奥さんに「転びやすさやトイレが近くなったのは、水頭症からだと思います。」と説明し、LPシャント術を受けて頂いた。 その結果。 すり足歩行が改善したので安心して日々の散歩が出来るようになり、機敏な反応が衰えたと感じ諦めかけていた車の運転も、無事に免許更新することが出来た。頻尿失禁の煩わしさから泣く泣く着用していたオムツを外すことも出来た。 NSさんと初めて会って、そろそろ4年になる。 ガンが発覚 昨年の3月にシャント術後の定期フォローを行い、シャントチューブ

    寄り添い、見届ける。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2018/05/11
  • 【経過報告】ドネペジルを止めて3年経過した男性。 - 鹿児島認知症ブログ

    以前当ブログで紹介した方(CMさん)の続報。 www.ninchi-shou.com 抗認知症薬を中止して3年経過したが、認知機能は低下し続けていない。 ということはやはり、CMさんはアルツハイマー型認知症ではなかったということだ。 ところで娘さんから聞いたところによると、「約15年前に、父は前立腺癌のホルモン治療を受けました。その後から、認知機能が衰えた気がします。そのことを当時泌尿器科の担当医に伝えたのですが、とりあって貰えませんでした」とのことだった。 このことについては、以下の記事をご参考に。 Clinical Newswire » MNT : 認知症 : 前立腺がんのホルモン療法が認知症リスクを上げる可能性がある 研究チームは、治療後5年以内の男性における、アルツハイマー病、血管性認知症、前頭側頭認知症を含む認知症発症を評価した。 ADT治療(筆者注:アンドロゲン遮断療法のこと)

    【経過報告】ドネペジルを止めて3年経過した男性。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2018/05/07
  • 似たもの夫婦。 - 鹿児島認知症ブログ

    考え方や性格が似ている夫婦を俗に「似たもの夫婦」と呼ぶが、世の中には頭のCT所見が似ているご夫婦もいるということを先日知った。 80歳男性 「歩き方がね~」 歩行は明確にすり足 頻尿あり 夜間は5回程でキレも悪い 日中は活気なく傾眠傾向 DESH+++ 上が頭部画像だが、典型的な水頭症の画像所見"DESH"を呈している。 「すり足・頻尿・認知機能低下」の三徴揃った正常圧水頭症と考え、タップテスト入院を勧めた。 76歳女性 「特に困っていないけれど・・・」 特に困っていることはないが、ご主人の付き添いということで来院。「そう言えば、足は少し持ち上がりにくいかも・・・「と。 茫洋とした表情で、認知機能低下は何となく疑われる。頭部CTでDESH+。 ご主人はDESH+++。一緒にタップテストを受けてみられることを勧めた。 その後は? その後、ご主人はタップテストを受けられた。結果は陽性。 客観テ

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    jflkg4u 2018/05/04
  • 【実験】グーフィスの使用感。 - 鹿児島認知症ブログ

    先日、EAファーマから発売となった便秘薬グーフィスを試してみたので御報告する。 5mgを内服後、2時間30分後に排便あり グーフィスは、慢性便秘症に対して適応を取得した世界初の「胆汁酸トランスポーター阻害剤」である。 物脂肪の吸収を促進する胆汁酸という消化液は、コレステロールを材料に肝臓で作られ胆嚢から分泌される。 胆汁酸は、回腸末端にある胆汁酸トランスポーター(IBAT)の働きにより再吸収され、肝臓に戻る(腸肝循環)。 グーフィスは、IBATを阻害することで胆汁酸の再吸収を抑制し、大腸に流入する胆汁酸を増やす。胆汁酸は、大腸内で水分分泌を増やし、かつ消化管活動を促進させる。 ざっくりまとめると、 【グーフィス内服→胆汁酸が大腸に流れてお腹グルグル→排便( ゚д゚)】 である。 直径は約6.1mmと小さく飲みやすい メーカーから試供品を貰ったので、先日試しに飲んでみた。 ちなみに、成人の

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    jflkg4u 2018/04/30
  • 脳神経「外科」医としてのキャリアを終えた日に想うこと。 - 鹿児島認知症ブログ

    今日が勤務先での最終出勤日であった。 外来を終えた後に自分のクリニックに向かい、そこでCTやレントゲンなどの機材の確認を行った。いよいよという気分である。 外科医として過ごした日々 脳神経外科医としてキャリアをスタートし、多くの先輩後輩や職場のスタッフに導かれて経験を積んできた。 助けることが出来なかった方達のことを、時に思い出す。 手術で元気になった方や一命を取り留めた方達も数多くいたが、殆どは忘却の彼方である。良くなる人は、須く自らの生命力で良くなるものだと思っている。 それでも、泣きたいような、誇らしいような気持ちで思い出す患者さんはいる。 ある青年の思い出 医者になって3年目の頃の記憶。 脳動静脈奇形(AVM)からの少量の出血で救急搬入となった青年。幸い症状は軽度の頭痛のみで麻痺などはなかった。 AVMは深部基底核に存在しており、手術で積極的に手を出せる場所ではなかった。また、その

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    jflkg4u 2018/04/23
  • 一遍の本のように。 - 鹿児島認知症ブログ

    自宅やクリニックの棚に並ぶを眺めるたびに、これまでに自分が読書に費やしてきた時間について思い返す。同時に、自分に残された時間についても考える。 別に大病を患っているわけではない。 かつて夢中で読んだを手に取り、パラパラと眺めるのは楽しいことだ。 例えば、塩野七生の「ローマ人の物語」。 ローマ人の物語 (1) ― ローマは一日にして成らず(上) (新潮文庫) posted with amazlet at 18.04.04 塩野 七生 新潮社 売り上げランキング: 12,980 Amazon.co.jpで詳細を見る これまで2回通読したが、単行にして全43巻という膨大な分量のため、自分が現役の間に読み返すことは恐らくない。 優れたの定義は人それぞれだと思うが、自分の場合 【自分が死する存在であることを、つかの間にしても忘れさせてくれる】 となる。 優れたを読んだ後には「諸行無常」

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    jflkg4u 2018/04/23
  • 決められない人たち(2) - 鹿児島認知症ブログ

    ある日のこと。 高血圧で通院中の50代前半の女性が、見るからに不機嫌そうな顔の夫を連れて来院された。 50代前半の男性 大酒家、高血圧、脂質異常 診察室で話すのは、ほとんど奥さんだった。 毎晩3合以上の焼酎と缶ビール1~2を、30年以上続けている 朝はご飯、味噌汁、焼き魚など 昼は奥さんの手弁当で内容は普通 夜は主は摂らずに、酒を呑みながらおかずをつまむ 運動はしていない このような生活を続けていたところ、 AST 58 ALT 46 γ-GTP 364 TG 502 HbA1c 5.8 BP155/98 健康診断でこういった結果が出たことに、人よりも奥さんが慌てて当院に引っ張って連れてきたという経緯だった。 今回に限らず、以前の健康診断でも高血圧を指摘され降圧薬が処方されたことがあったようだが、1ヶ月内服して自己判断で中止した過去がある。 「健康診断の結果は気にはなるが、自分なりに

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    jflkg4u 2018/04/20
  • 飛行機頭痛(aircraft headache)について。 - 鹿児島認知症ブログ

    自分は脳神経外科医なので、普段から頭痛の患者さんを数多く診ている。 頭痛のおおよそのパターンは把握したつもりになっていたのだが、先日まったく診たことのない(聞いたことのない)頭痛に遭遇したので、今回はそのことを書いてみる。 飛行機が着陸態勢に入り下降を始めると、必ず激しい頭痛に見舞われる 1年半前に飛行機に乗った際に、着陸時に激しい頭痛に見舞われた60歳男性のTさん。それは「人生最悪」と呼べるほどの頭痛だったらしい。 幸い30分ほどすると治まり乗り継ぎの飛行機に乗ったのだが、その飛行機が着陸する際にも激しい頭痛が起きた。 このことが恐怖感として残り、以降Tさんは移動に飛行機を用いることは止めた。 それから1年半が経ち、今回どうしてもヨーロッパに行かなくてはならない事情が発生した。その旅程で、合計6回飛行機に乗らなくてはならなくなったTさんは、インターネットで色々と調べて当院に辿り着いた。

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    jflkg4u 2018/04/16
  • 診断書には医学的診断しか書けない。しかし、求められているのは社会的診断なのかもしれない。 - 鹿児島認知症ブログ

    昨年運転免許を更新出来たのだが、その後なんどか車を擦っているらしい87歳男性KTさん。「運転を止めさせたい」と願う家族に連れられ、不承不承来院された。 「免許を返すかどうかは、オレが決める!!」 ひとまず型どおりに頭部CTを撮影して、その後に長谷川式テストと視空間認知テストを行った。 「今から言う3つの言葉を覚えていて下さいね」→「必要ない!!」 「さっき言った3つの言葉は何でしたっけ?」→「知るわけがない!!」 「野菜の名前を多く挙げてみて下さい」→「そんなことに答える必要はない!!」 恐らくちゃんと考えれば正答できるであろう問題に対して「そんなのオレには必要ない!!」と、ズバズバ回答を拒否した結果、長谷川式テストは30点満点の15点。これは、アルツハイマー的な「取り繕いつつ答えない」ということではなく、ピック的な即断拒否でもなく、単に「そんな分かりきったことを一々オレに聞くな」といった

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    jflkg4u 2018/04/13
  • 円満な世代交代をサポートする仕事。 - 鹿児島認知症ブログ

    先日、某所で一般の方向けの講演を行った。 講演を聞いた或る女性が、介護中のご自分の夫を診て貰おうと考え、そのことを遠方に住む息子さんに告げた。 友人の親を診るプレッシャー インターネットで当院を検索した息子さんは、父親の受診に付き添うことを決めた。 受診当日。 父親に付き添って診察室に入ってきた息子さんは、30年前の面影をはっきりと残していた。 お互いの口から出た言葉は、「おおー、久しぶり!」。 付き添って来られた息子さんは、当方の小学校時代に仲の良かったT君だった。 中学が別になり連絡が途絶えたため、実に30年ぶりとなった今回の邂逅。 T君の父君は、既に他院で認知症の診断を受けていた。病状はかなり進行しており、長谷川式テストを行うことは出来なかったが、なんとか撮影できた頭部CTにおける脳萎縮のパターン、そして、問診や診察室での振る舞いから、前医の下した診断は正しいと自分にも思えた。 発症

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    jflkg4u 2018/04/06
  • 【症例報告】初診から2年経過したアルツハイマー型認知症の方。 - 鹿児島認知症ブログ

    一般的な認知症外来における抗認知症薬の処方基準とは、どのようなものであろうか? 他院から当院に引っ越してくる患者さん家族の話から推測するに、「認知機能テストが基準以下(HDS-Rなら21点未満)・VSRAD*1で関心領域の有意な脳萎縮」といったことを基準に処方されていることが多いように感じる。 今回紹介するTMさんは、初診から2年が経過した方である。 海馬は明らかに萎縮しHDS-Rも18/30と、一般的な認知症外来であれば恐らく初診時で抗認知症薬が処方されていたであろうTMさんなのだが、当院では抗認知症薬は未だに使用していない。 にもかかわらず、2年後の認知機能テストの点数は初診時よりも上がっており、悪化はまずなく、自覚的にも他覚的にも「改善」している。使っているのは、認知症サプリメントのフェルガードだけである。 自分が初診時で抗認知症薬を処方しなかったのは、認知症の進行抑制を第一義として

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    jflkg4u 2018/04/02
  • 【症例報告】夫を見送った後、静かに世を去った女性。 - 鹿児島認知症ブログ

    今回ご紹介するNMさんは、高度認知症だった90歳の女性。夫(軽度認知障害)と共に高齢者住宅に入居していた。 3ヶ月以上も不穏不眠で奇声を上げ、他の入居者から苦情が出るほどであった。 初診時は意思疎通が全く取れず評価も困難であったが、施設スタッフと細かく連絡を取り合いながら陽性症状の緩和に努め、介入から2ヶ月ほどで落ち着きを得ることが出来た。 その後しばらくして夫が先に逝き、それを追いかけるようにNMさんも世を去った。 90歳女性 高度認知症(病型診断困難) 初診時 話しかけるも返事はなく疎通は困難。警戒しているのか威嚇するような行動をとるため、採血は断念。頭部CTはなんとか施行。 ここ3ヶ月ほど〇〇内科がフォローしているが改善はないとのこと。 現時点でのかかりつけ引っ越しは困難と考え、以下の様な情報提供書を送るに留める。 貴院かかりつけの〇〇様に関する情報提供です。 スタッフに伴われて

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    jflkg4u 2018/03/23
  • アリセプトへの反応で診断が変更になった方。パーキンソニズムを起こしうる薬には注意が必要。 - 鹿児島認知症ブログ

    アリセプトは、アルツハイマー型認知症とレビー小体型認知症のいずれに対しても保険適応のある、日で唯一の抗認知症薬である。 アルツハイマー型認知症(ATD)・・・アセチルコリンが減る認知症 レビー小体型認知症(DLB)・・・アセチルコリンとドパミンが減る認知症 神経伝達物質に着目してATDとDLBを極めて大雑把に分けると、上記の様になる。 アリセプトはアセチルコリンを増やそうとする薬である。それが上手くいくと、一部のATDとDLBの患者に「意欲や自発性の向上」といった改善がみられる。 しかし、アリセプトはアセチルコリンを増やすだけでなく、ドパミンを減らす可能性がある薬でもある。 DLBの患者でドパミンが減ってしまうと、動きが悪くなったり(≒パーキンソン症状)、意欲が低下する(≒うつ症状)ことがある。 このような副作用は稀ではなく、それなりの頻度で経験する。 70代女性 抑うつ状態とみて治療開

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    jflkg4u 2018/03/12
  • 介護を受けることになった父。 - 鹿児島認知症ブログ

    父親が格的に衰え、介護が必要になった。 昨年は三度転倒し三回入院。最後の入院で、認知機能と運動機能の両方が一気に衰えた。 退院直後の父をみて愕然 退院直前には独力でトイレに行けるという報告を受けていたのだが、帰ってきた直後から一人では歩行もままならず、ほぼ全ての日常動作に介助が必要なことがわかり愕然とした。 先晩、「横になったまま3時間以上起き上がれなくて困っている」という母からの電話を受けて、自分はと一緒に実家に向かった。 少し脱水を起こしていた父を2人がかりで介助してトイレに連れて行き、ベッドに横たわらせるまでに要した時間はおよそ1時間。 父の様子をみたは、翌朝から子供を学校に行かせた後に実家に向かい、父に30分のストレッチとリハビリを行い、その後クリニックに来て仕事をするというルーティンを組んでくれた。 いつも思うことだが、このような時のの行動力には端倪すべからざるものがある

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    jflkg4u 2018/03/02
    ドクターもやはり人の子でいらっしゃるのですね。
  • 【症例報告】主介護者の怪我で施設入居後。一気に廃用が進んでしまったレビー小体型認知症の方。 - 鹿児島認知症ブログ

    今回紹介するのは、レビー小体型認知症の方(OHさん)。かなり遠方からではあったが、熱意のあるご家族にサポートされて通院を重ねた結果、3ヶ月ほどで上手くまとまった。 しかしその後、主介護者である奥さんの怪我を切っ掛けに施設入所を余儀なくされた。そこで、車いす生活を半ば強制された結果、一気に廃用*1が進んでしまった。 このようなことは、しばしば経験する。 表向きは「安全上の配慮」だが、大方は「ただでさえ少ないスタッフで切り盛りしているのに、自由に動き回られては大変」という理由で、患者さん達は車いすに乗せられてしまう。 これは、病院だろうが介護系施設だろうが同じである。 預けざるを得ない家族の事情、スタッフが少なくても現場を回さなくてはならない施設の事情などあるにしても、せめて「落ち着いたように見えるが、それは環境に慣れたからではなく、廃用が進んだからではないか?」という視点は忘れずにいたいもの

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    jflkg4u 2018/02/05
  • 元のお父さんに戻った! - 鹿児島認知症ブログ

    認知症外来をやっていると、時に「以前の母(父)に戻りました」という言葉を頂く。 改善例は多く経験してきたが、元に戻ったという評価はそうそう頂けないので、そう言われたときの嬉しさはひとしおである。 80代男性 加齢に伴う生理的衰え+軽度水頭症+脳梗塞 初診時 (現病歴) 奥様、娘さんとの3人暮らし。 1ヶ月前から、 夜中に車の所まで行き鍵がないと騒ぐ 午前中年金支給日ではないのに郵便局に行く(迷子にはならない) 同じ事を何度も話す トイレの場所を間違う このような混乱を認めるようになったOHさん。〇〇病院で降圧薬を1種類内服中。 (診察所見) HDS-R:12 遅延再生:3 立方体模写:不可 時計描画:拙劣 IADL:4 改訂クリクトン尺度:23 Zarit:17 GDS:5 保続:なし 取り繕い:なし 病識:あり 迷子:なし レビースコア:ー rigid:なし 幻視:亡くなった人に会いに

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    jflkg4u 2017/11/06
  • オルタナティブ・ストーリーを生きる。 - 鹿児島認知症ブログ

    「自分はこういう人間で、家族はこういう人間で、自分が属する共同体はこのようなもので・・・」 人はみな、このような物語を編みながら生きている。 認知症は、ドミナント・ストーリーを揺るがす 一度編まれた物語は通常、時が進むに従って強化されていく。 物語の登場人物は当然みな年を重ねていくが、いつまでも心の中にあるのは「料理好きのお母さんに優しいお父さん」というような、かつて確立された物語、"ドミナント・ストーリー"である。 その物語を揺るがす事態、例えば認知症の可能性が疑われたりすると、物語の中で安寧に生きてきた人たちは戸惑う。 「あんなに料理好きだったお母さんが、全然料理をしなくなるなんて・・・」 「あんなに優しかったお父さんが、大声で怒鳴るなんて・・・」 親の今後が気になりつつも、子の立場としては自分達のライフプランは維持したい。 ドミナント・ストーリーに戻れないかと焦る気持ちが強ければ強い

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    jflkg4u 2017/10/23
  • 専門医療の足し算は、高齢者を幸せにするだろうか? - 鹿児島認知症ブログ

    病気を診ずして病人を診よ(高木兼寛) 蓋し名言である。 ある患者さんが、自分の専門領域の病気のみに罹患しているとする。その病気の治療が上手くいき、治癒に成功すれば仕事は終了である。 では、患者さんが自分の専門領域以外の病気に罹患している可能性を感じた場合は、どのようにすべきであろうか。 他の専門家に依頼するのが一般的であろう。自分も他科に相談することはままあるが、専門外でも自分でカバーしている領域は結構ある。特に高齢者は、極力自分で診るように心がけている。 その理由を、以下に書いてみる。 専門紹介は、やり過ぎない方がよい 衰えてゆく高齢者に対して、医療で全てをサポートするという発想はナンセンスである。 医療にたかるな (新潮新書) 作者:村上 智彦 発売日: 2013/03/01 メディア: 単行 (先日、村上先生は他界されました。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。) 医療を分厚く提供し

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    jflkg4u 2017/10/06