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  • 誰がためにワクチンは打たれる - 鹿児島認知症ブログ

    新興感染症で世界が混乱している。 死者数が他の国と比べて桁違いに少ない日でも、それは例外ではない。 テレビを付けると毎日のように「今日は○○人の感染者が報告されました。2週間後には・・・!!」と、ワイドショーのコメンテーターが声を張り上げている。 未だに感染者と陽性者の違いが分からない涼子は、テレビのスイッチを切って深いため息をついた。 「ワクチン、どうしようかしら・・・」 涼子には、ちょっと珍しい病気を持つ小学生の息子がいる。 いま流行っている感染症は、普通の子どもにとってはリスクは低いと言われているけれども、自分の息子にとってはどうなんだろう。 色々と調べては見るけれども、参考になる情報には出会えない。 「まだ新しい感染症ですからねぇ・・・。手洗いとマスクは欠かさずお願いします」 息子の定期診察の時に主治医に聞いてみたが、返ってくる答えはいつも同じだ。 「先生、ワクチンってどうなんで

    誰がためにワクチンは打たれる - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/08/09
    私はまだ接種しないつもりです。アレルギーがありますし、猫がいて、万が一のことがあるとなあ、、、と思ったり。。。
  • 【症例報告】薬物乱用頭痛とADHD(注意欠如・多動症)。 - 鹿児島認知症ブログ

    鎮痛薬を必要以上に飲んでいると、そのうち薬物乱用頭痛*1に嵌まることがある。 頭が痛いから鎮痛薬を飲むのは皆同じだが、鎮痛薬の使用回数が増えてきたときに、セルフモニタリングが出来る人と出来ない人では対応が分かれる。 (モニタリング出来る人) 鎮痛剤の飲み過ぎはマズいんじゃないか?何か根的に対策を取らねば・・・ (モニタリングできない人) 最近、鎮痛薬が効いていない気がする・・・頭痛を治すためにもっと薬を飲まないと・・・・・・あれ、私毎日鎮痛薬飲んでいる・・・別な鎮痛薬に変えてみようかな・・・ 生理痛に対して普段から使う機会が多いからであろうか、女性は男性よりも鎮痛剤を使うことに対する心理的ハードルが低いように感じる。 男性よりも女性の方が薬物乱用頭痛に嵌まりやすいのは、そのような事情もあるのかもしれないが、では生理痛や頭痛で悩む女性が全員薬物乱用頭痛に陥るかというとそうではない。 今回紹

    【症例報告】薬物乱用頭痛とADHD(注意欠如・多動症)。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/07/05
  • 「認知症者へのコロナワクチン接種に同意します」という同意書。 - 鹿児島認知症ブログ

    5月26日に、厚生労働省が「新型コロナワクチン接種後の死亡として報告された事例の概要」という報告書を出した。 厚生労働省ページへのリンク 前回のブログでも懸念は表明したが、予想通り死亡者数は増えていた。 www.ninchi-shou.com コロナワクチン接種開始後、85名死亡(2021年2月17日~5月21日) ワクチン接種後の死亡者数は85名。 報告書をつぶさに読むと、接種数時間後から数日以内の死亡例が多く、また、くも膜下出血や大動脈解離、心臓関連の突然死などが非常に多いのが特徴である。 「600万人―6%程に接種が進んだのは結構な事で、これが1000万人―10%程に達すると大分変わると思います。因みに死亡者が85人との事ですが、日の1日の死亡者数は3300人程で、その6%―200人よりは大分低いので、偶然の死亡例の可能性が高いと思います」(2021年5月27日 Yahooニュース

    「認知症者へのコロナワクチン接種に同意します」という同意書。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/05/31
  • 「コロナワクチンの接種は任意」という原則は、認知症高齢者で守られるだろうか。 - 鹿児島認知症ブログ

    コロナワクチン(コミナティ筋注)の接種が進んでいる。 厚生労働省の発表する「先行接種者健康調査」によると、先行して接種した約2万人の医療従事者における副反応の出現率や種類は以下のようになっている。 既に各所で指摘されているように、2回目の摂取後の全身症状や倦怠感、頭痛の出現頻度は相当高く、ワクチンによって起きる免疫応答の強さが窺われる。 鹿県医FAXニュース4月30日版より 接種後反応の全てが報告されているのか分からないが、例えば自分の知人の医師などは 「注射後しばらくして、経験したことのないほど気分が悪くなった。仕事はしていたはずだが、正直なところ何をしていたか思い出せない。」 と言っていた。これは、「全身症状」に該当するのだろうか。 幸い知人は翌日には回復したそうだが、危ういことが体内で起きていたことは想像に難くない。 コロナワクチン接種後の頭痛に漢方薬を使用し、効果あり 接種後副反応

    「コロナワクチンの接種は任意」という原則は、認知症高齢者で守られるだろうか。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/05/03
    私もアレルギー体質で2年に一度程顔の熱感腫れが発生、今年は3~4月の長期にわたり。今回のワクチンは打たないつもり、絶対ひどい副反応が出ると思われる。パリ在日本人友人が遺伝子組換ワクチンだから絶対打たないと
  • 前頭側頭型認知症(意味性認知症)、5年の経過。 - 鹿児島認知症ブログ

    前頭側頭型認知症(意味性認知症)のHさんを紹介する。 これまで2度、Hさんに関する記事は書いている。 前回記事から2年、初診からだと5年経過したHさんだが、今でもADLは自立し朗らかに日々を過ごしている。 言葉の出にくさに家族が気づいてから8年、つまり発症からは最低でも8年経過していると考えれば、疾患が前頭側頭型認知症であるだけに今の安定ぶりは驚異的である。 左は初診時、右は初診から5年後の頭部CT画像。左側頭葉の萎縮が著明である。 左は初診時、右は5年後の頭部CT画像。側頭葉萎縮による側脳室サイズの拡大はあるが、前頭葉の萎縮は軽度である。 前頭側頭型認知症とは、前頭葉と側頭葉の萎縮によって様々な認知機能低下をきたす認知症のことで、初期から行動異常が目立てば(行動異常型)前頭側頭型認知症、言葉の意味理解や読字能力の低下が初期症状であれば意味性認知症と診断するが、Hさんは意味性認知症である。

    前頭側頭型認知症(意味性認知症)、5年の経過。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/03/17
  • 患者にとって危険な医師。 - 鹿児島認知症ブログ

    レビー小体型認知症の方にドネペジルを新規処方、3週間で10mgまで増量し放置した脳神経内科医について書いた前回のブログを読まれた方からお手紙を頂いたので、一部抜粋して紹介する。 このケース、入院先の医師がやったことははっきり言うと犯罪です。 それはなぜかというと、2年前のDrugSafetyUpdateによる公的な添付文書の改訂・追記通達で「ドネペジルの増量でパーキンソニズムが悪化することがあるのでそういう場合はドネペジルの減量または中止を検討せよ」と追記されているからです。 それゆえ、この添付文書改訂・追記を知らずにこのような誤った医療行為をしているのであれば、これは製薬会社ではなく、処方した医師の責任だということです。 確かに、あの医師(Aと呼ぶことにする)の行為は犯罪的だったと思う。 DrugSafetyUpdate(DSU)とは Aの犯罪的行為を振り返る前にまず、DrugSafet

    患者にとって危険な医師。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/02/09
  • 狂気。 - 鹿児島認知症ブログ

    Aさんは、同居する夫と息子さんに伴われて来院した。 「高齢となった父母の、念のための診察」という体であったが、お子さんからは事前に「精神病と思われる母親を診て欲しいが、自分一人の診察だと感づくと絶対に受診しない人なので、父親も連れて行くから形だけでも一緒に診て欲しい」と頼まれていた。 このような依頼を受けることは、しばしばある。 しかし、そのほとんどは「認知症かもしれない母親を受診させるために、形上は夫婦で受診するという体をとってほしい」という依頼であり、「精神病」と家族が表現することは稀である。 精神病とは、幻覚や妄想、思考の抑制などによって、会話や行動にまとまりを欠く病気の総称である。 今では「精神病性障害」と名称が変わったが、認知症のように中枢性の障害が原因の場合には器質性精神病性障害、統合失調症や躁うつ病などのように原因不明とされる内因性の障害の場合は、「統合失調症スペクトラム障害

    狂気。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2021/01/04
    謹賀新年。鹿児島の離島です。父の介護で実家へ戻り拝読開始、初期認知症だったと思われる父はあっという間に骨折入院で逝ってしまいましたが、一度お伺いしようと思っていました。ご健闘をお祈りしております。
  • 【2020年まとめ】8年間の認知症外来診断結果報告。 - 鹿児島認知症ブログ

    今年の締めくくりとして、2012年11月20日から2020年11月30日までの、約8年間の「認知症外来初診時における臨床診断結果」を報告する。 「アルツハイマー型認知症+特発性正常圧水頭症」といったような複数の認知症疾患を合併しているケースや、進行性核上性麻痺や大脳皮質基底核変性症といった稀少変性疾患、てんかん、発達障害、そのほか病型診断困難な症例などは【Other】に分類した。 全例で頭部CTを撮影し(一部、他院の画像持ち込みあり)、長谷川式スケール、上肢筋固縮の確認等の神経学的検査は行っている。頭部MRI、MIBG心筋シンチその他の核医学的検査は必要に応じて適宜行っている。 昨年のまとめは以下。 www.ninchi-shou.com 主要3病型の合計は51.4%。ATDの占める比率がやや低下 8年間の認知症外来受診患者総数は2387名。(直近1年間は337名。) そのうち、正常と診断

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    jflkg4u 2021/01/01
  • プロルベインで動脈硬化が改善した症例。 - 鹿児島認知症ブログ

    動脈が硬くなり、血管の弾力性が失われた状態のことを「動脈硬化」と呼ぶ。 動脈硬化が起きる原因として 喫煙 複数回繰り返される後高血糖 この2つを個人的には重視している。コレステロール値が高いだけで動脈硬化が起きるわけではないことを知っておくのは大切。 動脈硬化の行き着く先は 心筋梗塞→下手すれば死ぬ 脳卒中(脳梗塞・脳出血・くも膜下出血)→後遺症が残るか、下手すれば死ぬ 下肢閉塞性動脈硬化症→歩行障害、下手すれば下肢切断 であり、また、脳動脈硬化は認知症の発症・悪化とも関連があるため、健康で長生きを目指すなら動脈硬化対策は必須と言える。 喫煙と後高血糖を動脈硬化の主因と考えるなら、最もシンプルな動脈硬化対策とは 禁煙 後高血糖を繰り返さないために、摂取する糖質量をコントロールする となる。 この2つに取り組み始めたその瞬間から、健康な未来に近づいていくことは間違いないが、これまでに積

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    jflkg4u 2020/11/30
  • 【症例報告】約10年間、同じ処方が続いていたパーキンソン病の女性。 - 鹿児島認知症ブログ

    診断から10年経過したパーキンソン病の女性が、他院より転医希望でやってきた。 彼女が転医を希望した理由は、ただ一つ。 「かかりつけ医に何度お願いしても、薬を変えて貰えないから」 抗パーキンソン病薬を飲んでから効果が発現するまでの時間が以前より遅くなり(delayed on)、また効果の持続時間も短くなっている(wearing off)とのことだった。 人と同伴スタッフから聴取した生活状況と検査所見から、以下のようなことを考えた。 起立性低血圧及び便秘ありで、自律神経症状は10年の経過で確実に悪化しているだろう。便秘以外の消化器症状はないようだが、後の胃蠕動運動は低下しているだろう。ということは、後に飲んでいるパーキストンは胃内に停滞して小腸に到達するまで時間がかかっているだろうな。 通常このような場合、増薬ありならコムタン(エンタカポン)が処方される。 またはL-DOPAの投与間隔を

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    jflkg4u 2020/10/22
  • 3年間の結晶。 - 鹿児島認知症ブログ

    苦虫を噛みつぶしたような表情で人を罵る、強面の女性患者Aさんとの思い出を語ろう。 Aさんが僕に口撃を向けることはさほどなかったが、通院に同伴してくれる娘さんに向ける悪口といったら、 「私はどこも悪くない。何の役にも立たない娘に病院に連れて来られて困っている」 といった酷いものだった。 にも関わらず、真面目に母親の通院に付き添い続けた娘さんとAさんの間には、僕には計り知れない彼女らなりの親子の情愛というものがあったのだろう。 高血圧症、2型糖尿病、脂質異常症、多発脳梗塞、そして慢性腎臓病。 初めて会った時点で既に満身創痍だったAさんの主訴は「物忘れ」だったのだが、僕としては物忘れよりも、いかに全身状態を安定させ維持させるかが大事だった。死んでしまっては、物忘れも何もあったものではない。 家庭の事情で内服のチャンスは1日1回しかなく、その中で懸命に処方を工夫した。 デイサービスやケアマネから届

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    jflkg4u 2020/09/14
  • プラセンタ注射について。 - 鹿児島認知症ブログ

    2ヶ月ほど前からプラセンタ注射を始めた。 今のところ、患者さん達の評判は軒並み良好である。 プラセンタとは? プラセンタとは、「胎盤」のことを指すフランス語である。 母胎と胎児を繋ぐ器官である胎盤は、アミノ酸やビタミン、ミネラルなどの生理活性物質を大量に含んでいるため、古来より「若返りの妙薬」として使われてきた歴史がある。 ドリンクやカプセルの形態でサプリメントとして飲むプラセンタは、主にウマやブタなどの胎盤から作られている。様々なメーカーが販売しているが、医薬品として保険適応を取得しているものはない。 注射薬として使われるプラセンタは、ヒトの胎盤から作られている。 日国内で処方医薬品として認可を受けている注射薬のプラセンタは「メルスモン」と「ラエンネック」の二つで、当院はメルスモンを採用した。 それは、メルスモンの効能効果に「更年期障害」があるからである。 他に「乳汁分泌不全」も効能効

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    jflkg4u 2020/08/12
  • 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体検査結果と、世間の「空気」について。 - 鹿児島認知症ブログ

    先日、新型コロナウイルス(以下、コロナ)の血清抗体検査を受けてみたのだが、結果は「陰性」だった。 PCR 検査が検体中の新型コロナウイルス遺伝子を測定することで現時点での感染状態を示すのに対し、検査は検体中の新型コロナウイルスに対する抗体の有無を測定することにより、対象者が最近あるいは過去に新型コロナウイルスに感染したことを示すことが期待されている検査です。 検査は対象者の血液(血清・血漿)を検体とすることから検体採取時における医療従事者の感染リスクが低く、また全自動検査機器を用いて多数の検体を処理することが可能です。 このため、感染の蔓延状況や集団免疫の進行状況を把握するなど疫学的調査・研究や今後のワクチン開発にも貢献できるものと期待しております。(みらかグループプレスリリースより引用) 抗体検査の結果を絶対視するわけではないが、マスクを外す公的な口実の一つとして期待していただけに、

    新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の抗体検査結果と、世間の「空気」について。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2020/06/22
  • 「なぜ?」に答える難しさ。 - 鹿児島認知症ブログ

    「うちの母は、どのようにしてアルツハイマーになったのですか?」 と聞かれたら、定説仮説を交えて 「タウタンパクの蓄積やミエリンの脱落、重金属の蓄積や生活習慣病などが関与したのではないでしょうか・・・」 などと答えることは出来る。しかし、 「うちの母は、なぜアルツハイマーになったのですか?」 という問いに答えることは難しい。 難しいというか、”医学的に”答えることは事実上不可能である。 それでも、「なぜ?」と聞かれたら何か答えないといけない気分に駆られ、運命論的な話を、自分の家族も含めた経験などを交えながら、相手を傷つけないようにムニャムニャと呟いている。 「傷つけないように」ということには、相当気をつけている。 それは、「do no harm(患者を傷つけてはならない)」という医者の基に忠実でありたいということ以外に、当院に辿り着くまでに既に傷ついている方たちを更に傷つけたくないと思うか

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    jflkg4u 2020/06/15
  • 高齢夫婦のケンカの仲裁が、認知症外来に持ち込まれることがある。 - 鹿児島認知症ブログ

    「お宅から貰った薬が全然効かないので、もう行きませんから!」 Aさんの奧さんから凄い剣幕で電話がかかってきたと、受付スタッフが困惑した表情で報告に来た。 Aさんは、冒頭の電話がかかってきた3日前に物忘れ外来を受診された80代の男性である。 受診当日のこと。 診察室に入ってきたAさんの奧さんは開口一番、 「この人は昔からキ〇ガ〇なんです。外面は良いくせに、家では急にスイッチが入ったようにキレるので手が付けられません。もう離婚してやろうと思っているんですけど!今日は覚悟してきましたよ!」 「おおおおお、凄い人がきてもうた・・・」 と、こちらも覚悟した。 猛烈な勢いでまくし立てる奧さんの横で、Aさんは弱々しく困ったような笑みを浮かべていた。 子に連れられ渋々の受診ではあったのだろうが、一見穏やかに見えるAさんがキレる状況は、にわかには想像できなかった。 一通り診察しても、変性性認知症の要素を積

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    jflkg4u 2020/06/15
  • 遅発性パラフレニーについて。 - 鹿児島認知症ブログ

    妄想とは、「現実にはあり得ないことだが、他者が訂正不能で、人だけが確信している観念」のことである。 バリエーションは無限にあるが、例えば以下のようなやりとりの場合、妄想を言っているのは母親である。 母親「私のお気に入りの香水が、いつの間にか薄くなっていた。隣の〇〇さんが勝手に家に入り込んで、使って、バレないように水で薄めて帰っていったに違いないわ。」 娘「普段からお母さんにあれだけよくしてくれる〇〇さんが、何のためにそんなことをするの?あり得ないでしょ。」 母親「何のためかは分からないけど、そうに違いない。私には分かっているの。」 93歳女性 遅発性パラフレニー 初診時 (現病歴) 独居。 半年以上前から、 自宅マンション上下階からテープレコーダーの音が聞こえる 自分の考えが盗まれている(思考奪取) 頭に命令が届き、その通りに動かされている(思考吹入) 行動が観察されている(注察妄想)

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    jflkg4u 2020/06/15
  • 【症例報告】薬の効果判定のために、誰の意見を最優先とすべきか。 - 鹿児島認知症ブログ

    今回の症例の教訓。 ドネペジルを10mg使ってやっと改善が見られる患者さんはそういない。 トラムセットによる肝機能異常、欲不振の頻度は結構ある リリカは定型的に朝夕、朝昼夕などと使うよりも、特に痛みで困る時間帯の前で1回だけ多めに使うと良いことがある 効果判定をせずに薬(特に、抗認知症薬)をダラダラ続けるのはよくない。誰もが分かっていることである。では、誰が薬の効果判定をすべきか? 患者の生活を見ることが出来ない医者 認知機能が衰えている患者人 経過を見続けてきた家族 自分の経験上、覚悟を持って外来に訪れる家族は、誰に言われるまでもなく3を選んでいる。 80代女性 アルツハイマー型認知症 初診時 (現病歴) 8年前に畑仕事が出来なくなったことから家族は衰えに気づいた。近医を受診しアルツハイマー型認知症と診断され、7年前からドネペジルが開始となった。 6年前に帯状疱疹を患って以降、神経痛

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    jflkg4u 2020/06/15
  • 【症例報告】抗うつ薬による軽度のセロトニン症候群と思われた高齢女性。 - 鹿児島認知症ブログ

    今回紹介するのは80代前半の女性である。 高齢者の入院中にSSRI(抗うつ薬)が処方され、退院後もそのまま継続されているケースをちょくちょく見かける。 処方医にいちいち確認することはないが、恐らくは入院中の意欲や活気の低下をからうつ病、またはうつ状態と診断してSSRIを出しているのだろうと想像している。 経験上、このようなケースでSSRIが奏功することはほとんどなく、試すにしても入院中だけで退院後も継続した例は記憶にない。 抑うつ的で、かつ「不眠、欲低下、どこかしらの痛み」を訴える方であれば、SSRIよりもリフレックス7.5mg程度の方が好感触である。 ちなみに入院患者の抑うつに対する一番の薬は、「早く自宅に帰ること」である。 入院中の元気がない状態を「抑うつ的」と表現することは出来ても、それ即ち「セロトニンが減っているうつ病」とは出来ないし、そもそも、うつ病に対するSSRIの効果は非常

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    jflkg4u 2020/05/11
  • 【症例報告】ジフェニドールで片頭痛発作を抑制。 - 鹿児島認知症ブログ

    以前にも報告したことがあるが、抗めまい薬のジフェニドールを片頭痛の予兆時に内服することで、発作を抑制することに成功した女性を紹介する。 片頭痛は吐き気や光のまぶしさ、音過敏、嗅覚過敏など多彩な随伴症状を伴うことがあるが、「めまい」が随伴症状にある方には予防的ジフェニドール内服を勧めている。 30代女性 高校生の頃からの片頭痛 初診時 既往歴) ・BP: 108/65 ・HR:68 ・これまでにない激しい頭痛)なし ・薬物乱用)あり ・天候左右性)あり ・冷え症)あり ・炭水化物依存)さほど ・タンパク不足の可能性)毎日必ず ・過去に貧血の指摘)なし ・肩こり)あり ・朝の弱さ)なし ・歯ぎしり)なし ・拍動性)ズキズキ脈打つ、ピリピリ ・随伴症状)吐気、光まぶしい、におい敏感、めまい ・前兆)なし ・過去に試して効かなかった薬) (経過) 月に4~5回の片頭痛。お子さん二人。立ちくらみは多

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    jflkg4u 2020/05/04
  • 【書評】「誤作動する脳」。 - 鹿児島認知症ブログ

    50歳でレビー小体型認知症(以下DLB)と診断されるまでに自身に起きたこと、そして今も起き続けていることを発信し続ける樋口直美さんの新刊、「誤作動する脳」を読んだ。 奇しくも普段から外来で「脳が誤作動を起こして、色々と不便なことが起きるんでしょうね」と患者さんや家族に説明していたので、「誤作動する脳」というタイトルに親近感(?)が沸き、Amazonで予約注文をして待っていた。 届いてすぐに手に取り、樋口さんが表現する自身像(患者像)に、深く深く惹き込まれ一気に読み終えた。 変動する自律神経症状 注意障害や記憶障害といったことだけではなく、刻々と変動する自律神経の絶不調によって生活が不便になるというDLBの特徴が余すところなく表現されている点に、書の独自性を感じた。 冷房や寒さに弱い。気圧の低下や寒暖の落差でぐったりする。疲れやすく、疲れると頭がもうろうとしやすい。立ちくらみや頭痛は頻繁で

    【書評】「誤作動する脳」。 - 鹿児島認知症ブログ
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    jflkg4u 2020/03/23