中国版ノーベル平和賞を創設しようという北京の大学教授らの愛国的な試みは今日、目も当てられない失敗に終わった。肝心の受賞者は出席しないし、中国政府もこのイベントに距離を置いた。 初の「孔子平和賞」に輝いたのは、台湾の連戦(リエン・チャン)元副総統。中台関係の改善に尽力したという理由だが、授賞式には欠席。選考委員会は受賞者本人に通知もしなかったのだ。代わりに賞を受け取ったのは関係ない少女。「平和の天使」という触れ込みだ。 賞創設の背景はまだ謎のまま。賞の存在が発表されたのは3週間前。奇怪なことに、主催者らはこの賞のために1988年から準備に入り、「儒教の知恵」を求め続けてきたと主張した。また主催者らは当初、中国政府文化部の協力を得てきたと言っていたのだが、中国政府は関わりを一切否定し、国営メディアも賞のことはほとんど報じなかった。 ちなみに報道によれば、連戦の他にはビル・ゲイツ、ジミー・カータ