万博もあってか、公共インフラが整備されていた。道路は広く、新しくなっていた。特に目を引いたのが、会場付近の住宅エリアが衣替えされていたことだ。政府が公共事業として一方的に改装したのだという。 上海市民は無料で改装作業が済んだことに喜ぶ一方で、「面子工程」だと皮肉っていた。世界中から来る人々を前に、上海の面子を潰すわけにはいかない、といったところだろう。 今回は当初、上海万博に絞って書こうと想定していたのだが、やめることにした。会場に滞在したのはたった半日だけで、深くウォッチできなかったからだ。とはいえ簡単な感想だけはまとめておきたい。 入場者のほとんどが日頃中国から海外に出たり、上海に来る機会にすら恵まれない中級都市からの人で占められており、外国人が予想以上に少なかった。そのため上海市内の5つ星ホテルはがら空きで、逆にビジネスホテルやユースホステルが満員だったようだ。 万博では、本来列に並