遺伝子組み換えサケ承認か [10/10/22] アメリカ総局・勝田敏彦 遺伝子組み換え動物が、米国の家庭の食卓に上るかもしれない。食品医薬品局(FDA)による組み換えサケの承認手続きが最終局面に来ているからだが、大豆やトウモロコシなどの遺伝子組み換え品が広く流通する米国でも作物以外の食べ物の例はなく、消費者団体や環境団体からは懸念の声も上がっている。 ◇米で手続き最終局面、作物以外で初 この組み換えサケは、食用として人気がある野生のアトランティックサーモンがベースになっている。 アトランティックサーモンの成長ホルモン遺伝子は、水温が低い冬場は成長ホルモンを分泌しないが、大型のキングサーモンの成長ホルモン遺伝子と、水温が低い深海にすむゲンゲの仲間の調節遺伝子(プロモーター)を組み合わせ、卵に注入すると、孵化(ふ・か)した個体は成長ホルモンを年中分泌するようになる。 成長速度は2倍になり、出