僕は旅行が大好きだ。 目的地まで何日もかけてたどり着き、多くの場所を観光して、その地域ならではの食事を楽しみ、旅の途中で沢山の人と関わり合いを持って、お土産を抱えて帰ってくる。 僕は、もっと早く移動できないか考えた。だから、空を飛んで行ける道具を作った。目的地まで数時間で行けるから、とても便利だ。でも、僕は少し寂しくなった。みんなは、有名な場所ばかりに人気が集まって、あまり知名度が高くない場所には、観光客が来なくなってしまった。以前なら、旅の途中に少し寄って行こうという気になったが、逆に遠回りになってしまうから、観光するのが億劫になってしまう。これは、僕の誤算だった。 僕は、たくさんの人にこの国のいい所を知ってほしいと思った。だから、映像にしてみんなに見せられる道具を作った。みんなはびっくりしていた。「この国には、こんなに素敵なところがあるんだ!」ってね。でも、僕は少し寂しくなった。みんな