小惑星探査機「はやぶさ2」の設計は、初代はやぶさ(以下、初代)がベースとなっている。そのため、「はやぶさ2」に搭載される装置は、前回「もう『チリ』なんて言わせない、はやぶさ2ならグラム単位も!?」で紹介した「サンプラー(試料採取装置)」のように、初代で搭載されたものの改良版であることが多い。 しかし、全てがそうというわけではない。搭載される装置の中には、全くの新規で開発されているものもある。その1つが、今回取り上げる「インパクタ(衝突装置)」だ。 インパクタの開発を担当しているのは、宇宙航空研究開発機構(JAXA)/月・惑星探査プログラムグループ(JSPEC)の佐伯孝尚助教。インパクタとは一体どのような装置なのか、そして、何が期待できるものなのか、佐伯助教に詳しく聞いた。 風化前の「地下物質」の採取にも挑む!! インパクタ(SCI:Small Carry-on Impactor)は、小惑星