東京都が進める築地市場(中央区)の移転計画をめぐり、都議会予算特別委員会で25日予定していた審議が終日空転した。新年度予算案から移転予定地の購入費1260億円を削った修正案の提出を決めた都政野党の民主党と、移転を支持する与党の自民、公明両党との妥協案を探る交渉がまとまらなかったためだ。混乱収拾のめどは立っていない。 「本日中に質疑の終了が見込めない」。この日、約6時間遅れて始まった委員会は、質疑の延期を決めただけで終了した。26日に予定されている同委員会での採決が延期になる可能性もある。 民主党が修正案提出を決めたのは24日。現在の都議会は野党会派が過半数を占めるため、修正案が可決されれば移転計画が頓挫しかねない。30日の会期末が迫る中、都と石原慎太郎知事を支える自民、公明両党は妥協案を探る動きを活発化させた。 民主党に持ちかけたのは「付帯決議」による決着。民主党が求める「築地での再