【ソウル=箱田哲也】韓国で家畜の伝染病、口蹄疫(こうていえき)がすごい勢いで広がっている。韓国の農林水産食品省の調べでは、28日午前までに牛や豚45万頭以上が殺処分された。韓国政府は拡散防止のため、関連法の改正を急ぐが、発生数は連日増え続け、沈静化の兆しすら見えていない。 「法を改正してでも、防疫に関する国民の認識を変えねばならない。私も海外から戻れば、率先して検査を受ける」。韓国大統領府によると、李明博(イ・ミョンバク)大統領は28日、年内最後の閣議でこう述べ、拡散防止への協力を訴えた。 今回の口蹄疫騒動は、11月下旬に慶尚北道・安東で見つかったのが最初だった。だが、簡易検査で陰性と出たことなどから対策が遅れ、安東から人や車が自由に出入りするうちに、またたくまに広がった。 韓国国内は先月、大延坪島(テヨンピョンド)が砲撃を受けて以来、ほとんどの報道が北朝鮮関連で染まった。だが、北朝