今夏の電力需給が全国で最も逼迫(ひっぱく)する関西電力が、調理や給湯などをすべて電気でまかなうオール電化住宅の販売促進を続けていることが4日、分かった。政府試算で今夏の電力供給能力が最大需要より15%足りないと見込まれる同社管内で、需要を拡大させるオール電化推進には批判が上がりそうだ。【久田宏】 関電広報室によると、完全子会社でオール電化機器の販売会社「かんでんEハウス」(大阪市)が関電管内の加盟店に取引量に応じて値引きし、事実上の販売奨励を行っている。昨年12月までは、オール電化を販売した電器店や施工会社に「電化手数料」も支払っていた。 関電は昨年3月の東日本大震災と東京電力福島第1原発事故以後、オール電化のテレビCMは自粛したが、ハウスメーカーなどは独自にオール電化住宅を販売。子会社を通じた営業もあり、11年度は関電管内でオール電化住宅が約7万戸増加し、累計で全体の約1割にあたる94万