「Linuxはベンダー・ロックインされた寡占市場」 --- こうもらした,あるLinuxディストリビューション・ベンダーのトップの言葉がずっと気になっていた。 矢野経済研究所の調査によれば,国内のサーバーOSとしてのRed Hatのシェアは2004年が52.8%で,2005年が62.4%。確かに市場調査を見てみると,最大手であるRed Hatのシェアは拡大傾向が続いている。ハードウエア・メーカーやソフトウエア・ベンダーは最大手であるがゆえにRed Hat Enterprise Linuxを稼働環境としてまずサポートする。そのためRed Hatのシェアがさらに拡大するというフィードバックが働いている。 Red Hatのシェアが大きいことを,Linuxカーネルのコミュ二ティが特に問題視している風はない。Red Hatは多くのカーネル開発技術者を雇用し,Linuxの開発に多くの貢献をしているため