妊娠中の女性の薬物療法ほど、気をつかう診療はないのではないでしょうか。 慣れているのは産婦人科医と、一部のごく少数の内科医くらいで、自分を含めほとんどの先生方は基本的にかなり気をつかっています。 というのも、診察に来院した女性が妊娠中なのか、そうではないのか、ご本人でさえ、わかっていないことがあるからです。 知り合いの先生は、 ある若年女性のかたの診察時に、妊娠はしていないということをご本人に確認。 それを疑わず必要な薬を処方したらしいのですが、 ご本人が、薬を内服してしばらくしたタイミングで、心配になって妊娠検査を自分で行ったところ、陽性となったらしく、 もう飲んでしまったが、大丈夫か?どうすればいい?と迫られたことがあるそうです。 ただ、それ以降は、余程の特殊な事情がない限り、妊娠時にも比較的安全というデータがある薬しか出さないことにしたそうです。 【女性を見たら妊娠と思え】という言葉