システム会社が足を引っ張りかねない 労働生産性の低さについては、わたしは特にシステム会社に問題を感じている。システム会社は、企業から導入したいシステムの希望を聞いて、それに適応するソリューションシステムを開発して納品する。ところが現実には、よその会社とまったく違うシステムというものはそれほどない。業務内容がある程度似ているのだから、そこで利用するシステムも類似点はあるのは当然のことだろう。このため多くの国ではシステムを次第にパッケージ化し、むしろそれに合わせて業務のやり方を変えていく、ということが90年代に広く行われた。 ところが、日本のシステム会社は発注を受けたら、一品料理のようにその都度、テーラーメードのシステムを開発して納品しているのである。たとえ以前、類似するシステムを開発していたとしても、ゼロから開発したような顔をして、高い金額を請求している。これは企業だけではなく官公庁や