習近平国家主席の英国訪問の様子が日本のテレビで連日のように大きく報じられてきた。 それもそのはずでエリザベス女王からの招待で国賓としての訪英は10年ぶり。欧州まで足を延ばしたにもかかわらずイギリス一国だけのピンポイント外交も異例なら、5日間という長期に渡る滞在も珍しい。 訪英前、キャメロン首相が口にした「英中黄金時代」という言葉に中国側も飛びつき、「中英黄金期の幕開け」と応じるといった盛り上がりのなか、習氏のイギリス公式訪問はスタートしたのだったが、到着後には103発の礼砲、バッキンガム宮殿での宿泊、さらにエリザベス女王の出迎えと黄金の馬車への同乗と華々しい仕掛けが続いた。 こんな様子を見せつけられた日本人の多くは、「イギリスはいったいどうしちゃったの?」と疑問に感じたことだろう。 もともと英国は、中国の非民主的体質や少数民族政策に批判的で、1997年の香港返還後は、同所の“監視役”として