戸籍に記す氏名の読み仮名は、漢字の読みや意味からどこまで離れていいのか――。こんな議論を進めてきた法制審議会の部会が2日、戸籍法の改正要綱案をまとめた。奇抜な「キラキラネーム」への懸念から漢字本来の読みや意味に忠実であるべきだとの意見もあった中、通常と異なる読み方も許容してきた日本独自の「命名文化」を尊重すべきだとの見解もあり、議論は白熱した。 我が国の戸籍は、明治時代に全国統一の身分登録制度として整備された。デジタル社会の進行に伴い、戸籍に読み仮名を付けることが情報システムの能率向上や個人の特定に役立つとされ、そのルールのあり方について部会が2021年に検討を始めた。