「体によい」などと紹介される一方、その根拠があいまいとの批判も多いマイナスイオンについて、八戸大学は今月、3年間続けてきた測定の実習を中止した。大学は「商業用語と科学を混同していた。反省を教育に生かしたい」としている。 マイナスイオンは、一般に空気中の電気を帯びた物質を指すとされ、インターネットには「自然治癒力を上昇させる」とか、「血液サラサラに」などの説明が多い。2000年前後には、効果をうたう家電製品も多く販売された。 一方、科学理解を養う科学リテラシーの講義を持つ山形大の天羽優子准教授によると、マイナスイオンという言葉は科学用語に存在せず、健康効果を示す科学論文もほとんど無い。立証されない効果をうたう商品・商法には批判も多く、公正取引委員会から効果をうたうことを禁じる排除命令をうけた商品もある。 八戸大は三つの高校とともに10年から十和田市の奥入瀬渓流で、市販の測定器を使ったマ
「えびすの数日本一」の佐賀で、もっとも古いとされる西宮社(佐賀市北川副町)の文字恵比須を掘り起こしたところ、塔に刻まれた「西宮大明神下」の下に、さらに「宮」という字があることが分かった。本宮と対になる下宮を表すと考えられる。長い間、謎だった文言の意味が明らかになる一方で、本宮はどこなのか、新たな謎がえびすファンの興味をかき立てる。 えびす像は、人形(ひとがた)のものが一般的だが、文字を彫った文字恵比須の塔も多くある。中でも、西宮社の文字恵比須には、寛文9(1669)年7月という年月が彫られており、造られた時期が明らかな恵比須では、人形の恵比須と合わせても佐賀最古とされる。 境内の目立つ場所には1731年に造られ、石造の人形の恵比須としては県内最古のものの一つとして市重要有形民俗文化財に指定されている恵比須の像があるが、文字恵比須は境内の隅の草むらにひっそりとたたずみ、これまで目立たなか
◆東京から輸送 仕分けにも時間 Q 鳥取では、雑誌の発売日が首都圏より遅れるね。これだけ物流が発達しているのに、どうして? A それは、出版業界が東京を中心に回っているからなんだ。雑誌が読者の手に届くまでの流れは知っている? Q あんまり考えたことないなあ。 A まずは、出版社が雑誌の内容になる文章やデザインをつくる。それを大日本印刷や凸版印刷といった東京の印刷会社が印刷するんだ。 Q なるほど。 A 印刷された雑誌は、いったん日本出版販売やトーハンなどの「取次会社」に集まる。ここは、出版社から仕入れた雑誌を全国の書店やコンビニに卸す役割をしている。 Q へー。 A 取次会社では、付録の有無や販売する地域ごとに雑誌を仕分ける。この作業は人海戦術でやるしかないから、時間がかかるんだ。終わり次第、トラックや船で全国に運ばれる。 Q だから東京から遠いところは発売が遅れるんだね
北海道と青森、秋田、岩手の北東北3県にある18の縄文遺跡群のユネスコ世界遺産登録に向けた一般向けの国際シンポジウム(縄文遺跡群世界遺産登録推進本部=本部長・三村申吾青森県知事=主催)が17日、札幌市内で開かれ、約200人が集まった。 シンポジウムは、ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)の考古学遺産管理委員会共同委員長のダグラス・コマー氏ら海外専門家を招き、9日から17日まであった国際会議を受けてのもの。海外の専門家らは4道県各地の縄文遺跡を視察し、同本部が来年4〜6月にも文化庁に提出する世界遺産への推薦書案づくりへのアドバイスをなどをした。 ユネスコ世界遺産委員会の諮問機関・国際記念物遺跡会議(イコモス)の考古学遺産管理委員会共同委員長のダグラス・コマー氏が「世界における縄文遺跡群の価値」と題して報告。「大規模な気候変動など環境の変化があったにもかかわらず、
■アイヌ民族子孫、14日提訴 ■北大に遺骨返還求める 北海道大学が研究目的でアイヌ民族の墓地から遺骨を掘り起こし、収集したのは信教の自由の侵害などにあたるとして、子孫3人が北大に遺骨の返還と慰謝料各300万円の支払いを求める訴えを14日に札幌地裁に起こす。原告代理人によると、アイヌ民族の遺骨返還をめぐって訴訟になるのは極めて珍しいという。 提訴するのは、札幌市の小川隆吉さん(77)、北海道浦河町の城野口ユリさん(79)と70代女性。 訴えによると、3人の出身地の浦河町杵臼(きねうす)では1931(昭和6)年〜55(同30)年ごろ、当時の北大医学部教授らがアイヌ民族の墓地で遺骨を掘り起こして収集した。北大の開示資料には、この地区で約10体を掘り起こしたとの記載があるが、原告らはもっと多かったと主張。先祖78人の遺骨が北大に保管されている可能性があるとして、返還を求める。 また、遺骨
セミやコオロギ、キリギリスは同じ種でも生息する地域によって鳴き方が異なる。例えば、ミンミンゼミは「ミーンミンミンミンミンミンミー」と鳴くが、対馬の個体は「ミンミンミンミンミンミンミー」と鳴く。地域性という点に着目すれば、ムシにも人間でいう方言がある、と言っていいだろう。 ゲンジボタルの場合、生息地域によって光を発するテンポが異なる。東日本では間隔が4秒間だが、西日本では2秒。その中間に3秒のテンポもいる。ゲンジボタルにとって光の明滅はオスとメスとのコミュニケーション手段。だから重要な方言だと言えよう。 関西や九州を転々としてきた私にとって方言について、考えさせられることが多くある。 大阪育ちの両親のもと、兵庫県西宮市で20歳まで過ごした。次の10年を京都で、その次の10年を福岡市で暮らし、5年前から筑豊にいる。だから今では、大阪弁に近い神戸弁に京都弁が継ぎ目なくかぶさり、所々にわざと
【古代日本語研究/崎山さん提唱】 (オーストロネシア語由来/方言・地名に「名残」) 古代日本語を研究する国立民族学博物館の崎山理(おさむ)名誉教授が、滋賀県の旧国名の「近江」の語源について、日本語の源流の一つとされるオーストロネシア語に由来し、「空の真ん中」を意味する「アワン」から生まれたとする説を提唱している。県内には、古代日本語の痕跡が地名や方言に多く残っているとされ、「日本語の成り立ちを考えるうえで貴重なヒントを与えてくれる」としている。 オーストロネシア語族は5千年前に中国南部から台湾に渡り、さらに丸木舟やカヌーでフィリピンから太平洋、マダガスカルまで広がった民族。崎山さんは、この南方民族の分流が西日本に渡来し、東日本に先住していた北方のツングース民族の言語と混ざって日本語が生まれたとの仮説を立て、古代日本語と関連する言葉を探してきた。 国内最古の歴史書「古事記」では、現在
奄美の島唄を録音、販売している奄美市の「セントラル楽器」が、1日から米アップル社のインターネット音楽配信サイト「iTunes(アイチューンズ) Store(ストア)(iTS)」で販売を始めた。音楽販売がCDからネットに移行する中、すでに絶版になった音源もデジタル化し、海外からも島唄がダウンロードできるようになった。 奄美の島唄は、本土と同じ律音階でありながら、裏声を多用する独特の歌唱法が特徴だ。セントラル楽器は米軍政下の奄美で初めて島唄を録音して以来、60年以上、レコードやCD制作を手がける老舗。島内でも集落や唄者(うた・しゃ)によって違う唄を、これまでに約1千曲録音した。 1日から配信が始まったのは、奄美島唄界の大御所と言われる武下和平(かず・ひら)さんや坪山豊さんら4人の130曲。7日からは、メジャーデビュー前の元(はじめ)ちとせさんが高校生のころに録音した島唄や、1956(昭和3
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