北九州市小倉北区の市中央図書館で、汚されたり破られたりした本を展示する企画展が開かれている。月平均1000冊が被害に遭っている実態を広く知ってもらうため、今月末まで開催予定。同図書館は「市民の大切な財産を傷つけないで」と呼びかけている。 「本を大切に」と題した企画展では破損した計75冊を展示。10ページ近く破られた文庫本やページを切り抜かれた雑誌に加え、歴史上の人物の家系図を勝手に書き込んだり、テーマに関連する新聞記事を貼り付けたりと被害は様々だ。 同図書館の貸し出し実績は1日平均約1600冊。昨年9月~今年2月の調査では、月平均1000冊が破損しており、計100冊が廃棄処分になった。 破損した本は、図書館の職員が業務の合間に修繕している。鉛筆での落書きは消しゴムで丁寧に消すが、ペンでラインを引かれたり、破られたりした本はページの差し替えが必要。他の図書館の同じ本から該当ページを両面コピー