ブックマーク / shinka3.exblog.jp (9)

  • ほんとうにスゴイ論文は日本語で書いても外国で読まれる | 5号館を出て

    私が学生の頃に聞いた話なので、今となっては半世紀も前のことなのかもしれませんが、日の魚類学が世界をリードしていた時代があったのだそうです。その頃は魚類学に限らず、日人が書く科学論文の多くは日語で書かれ、日国内の雑誌に載っていたのだと思います。ところが、世界中の魚類学者、特にアメリカの魚類学者は日の魚類学の成果を読みたくて仕方がなかったようで、なんと日の学術雑誌(「魚類学雑誌」?)がアメリカで翻訳されて流通していたという話を聞きました。 しかし、その他の業界の論文は日語で書いても世界の誰も読んではくれなかったようです。つまり日の科学のレベルが低かった、あるいはほとんど評価されていなかったので、わざわざ翻訳してまでも読んでくれる人がいなかったということなのだと思いますが、すでに何年も前に日語で論文が書かれていたのとほとんど同じ内容の研究成果が外国人の手によって英語で出版され、

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    k_wizard
    k_wizard 2015/05/22
  • 漁業が大西洋タラの急速な進化を促した | 5号館を出て

    ScienceDaily Science News Did The North Atlantic Fisheries Collapse Due To Fisheries-induced Evolution? 北大西洋における漁業崩壊は漁業が引き起こした進化によるものか? © PhotoXpress.com 大西洋のタラは何世紀にもわたって主な魚種として漁をされてきましたが、今や北アメリカのタラ漁は壊滅的な打撃を受けているそうです。 論文はこちらです。 PLoS ONE 4(5): e5529. doi:10.1371/journal.pone.0005529 Árnason E, Hernandez UB, Kristinsson K (2009) Intense Habitat-Specific Fisheries-Induced Selection at the Molecular P

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    k_wizard 2014/02/07
  • 1億5千万年のサカナの進化を一枚の図で理解する | 5号館を出て

    PNASの7月30日号(July 30, 2013 vol. 110 no. 31)に眺めているだけでも楽しくなるサカナの進化系統図が出ています。 オープンアクセスになっていますので、誰でも全文を読めますし、pdfでダウンロードすることもできます。下のタイトルをクリックするとPNASの全文表示ページが開きます。 サカナの進化といってもサカナすべてというわけではないのですが、サカナの主要なグループである硬骨魚類の中でも主要なグループである英語では spiny-rayed fish と呼ばれるグループの進化の全貌です。日語では棘鰭上目(きょくきじょうもく)と呼ばれるグループのお話です。ウィキペディアによれば、この仲間には「スズキ目やカサゴ目など13目267科2,422属が所属し、魚類全体の約半数にあたる14,797種が含まれる」のだそうです。この種数の多さはなんと現存の脊椎動物の3分の1を占

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    k_wizard 2013/08/31
  • Scienceが推薦していた子供から若者向けの科学本 (日本語のものも!) | 5号館を出て

    2009年 12月 18日 Scienceが推薦していた子供から若者向けの科学 (日語のものも!) 12月11日のScienceにあったの紹介記事を見落としていました。Scienceには毎週書評が載っていたと思うのですが、基的に専門家あるいはせいぜいが大人向けの科学のようです。 この週に紹介されたのは、子供達へのクリスマスプレゼントにどうですか、ということで幼児向け(4年生まで)、それよりちょっと大きな子向け(5-8年生)、そしてヤングアダルト向け(高校生)のものです。 (C) photoXpress 推薦しているのは 2010 Science Books and Films Prizes for Excellence in Science Books (2010年度の「優れた科学に関する映画に与えられる賞」)の最終選考に残ったものだということです。 幼児向け Living

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  • がんにならないハダカデバネズミの秘密の遺伝子 | 5号館を出て

    思わせぶりなタイトルを書きましたが、解説記事のタイトルもそうなっているので、ご容赦を。 Secrets of a cancer-free rodent がんの恐怖から解き放されたネズミの秘密 もう一つはこちらです。 Scientists Discover Gene That 'Cancer-proofs' Naked Mole Rat's Cells 科学者がハダカデバネズミでがんを防止する遺伝子を発見 ハダカデバネズミって、日でもかなり有名になったので、ご存じの方も多いと思いますが、砂漠の地下に住む社会性(生殖しない個体がいるので「真社会性」と言うのだそうです)ネズミです。こちらにRochester大学提供の写真があります。(Credit: Image courtesy of University of Rochester via Science Daily) 原著はオープンアクセスで

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  • ヒトは遺伝的多様性が高いので近親交配が危険 | 5号館を出て

    オープンアクセス誌の中で、無駄に厳しい査読をしないということで、ある意味で心配もされていたPlosOneに、またおもしろい論文が載りました。 The Role of Inbreeding in the Extinction of a European Royal Dynasty 日語でのニュース報道もあったので、ご覧になった方もいるかもしれません。 スペイン・ハプスブルク家、断絶の原因は「近親婚」か 研究結果 せっかくですので、論文を中心にご紹介してみます。ただし、私は世界史に(も)弱いので、歴史的記述には誤りがあるかもしれませんので、ご指摘願えると幸いです。話の内容は、日でも結構有名な顎と下唇を持ったハプスブルグ家の家系、特に1700年に途絶えたスペイン・ハプスブルグ家のことです。 これは最後のスペイン国王であるカルロス2世で、Wikipediaによると「先端巨大症のため、咀嚼に影響

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  • 白髪の原因が明らかになった | 5号館を出て

    白髪は典型的な老化症状のひとつですが、特に健康被害があるわけではありませんし、洋の東西を問わず知恵の象徴と考えられていることや、最近の染色技術の発達で比較的簡単に隠すことができることから、それほど深刻に語られることがないものです。しかし、もしもそれを阻止する方法が発見されれば、それは老化防止とつながるという期待も持たれていますので、話題になることも多いと思います。 一昨日出た論文で、白髪の原因は過酸化水素(H2O2)だということが示されました。 Senile hair graying: H2O2-mediated oxidative stress affects human hair color by blunting methionine sulfoxide repair The FASEB Journal article fj.08-125435. Published online F

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  • 【生物農薬】飛ばないテントウムシ | 5号館を出て

    一頃、天敵生物を人為的に使うことで「害虫」を駆除する「生物農薬」というものがはやったことがあります。 しかし、外来生物を導入して移入種生物問題を引き起こしたり、定着しなかったりということで最近はあまり聞かなくなっていたと思います。 この度、「近畿中国四国農業研究センター(福山市)総合的害虫管理研究チームの世古智一特命チーム員らが、飛行能力を持たないテントウムシを安定的に繁殖させる技術を開発した」という記事が山陽新聞に出ていました。 飛ばないテントウムシを“開発” 害虫駆除に期待 テントウムシは飛べるので、アブラムシがふえるとどこからともなく集まってくれるのは良いのですが、まだアブラムシがたくさんいるのに、気ままにどこかへ飛び去ってしまってくやしい思いをしたことが何度もあります。 このテントウムシは「飛べないことで個体の行動範囲が狭まり害虫のアブラムシを効率的にべるため、農作物被害の軽減に

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  • 細菌ゲノムの人工合成は生命の人工合成ではない | 5号館を出て

    数日前のニュースですが、アメリカのクレイグ・ベンター研究所のチームが「マイコプラズマ・ゲニタリウム」という細菌のゲノム(全遺伝情報)を人工的に合成することに成功したと報道されました。 細菌ゲノム、完全合成 米チーム「人工生命」に前進 (asahi.com) Scientists Build First Man-Made Genome; Synthetic Life Comes Next (wired) 技術的には大変な快挙と言えそうですが、材料であるヌクレオチドを科学的につなげていく「遺伝子の人工合成」の方法は古くから確立されており、短い配列ならばネットで注文して作ってもらうことなどは、すでに世界中のどこでもやられていることです。 ウイルスの全遺伝子の合成はすでに達成されていたのですが、2002年に始めて人工合成されたポリオウイルスの遺伝子の長さはたった約7,500塩基対でした。数年前まで

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    k_wizard
    k_wizard 2008/11/06
    08/01/27
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