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ブックマーク / hokusyu.hatenablog.com (10)

  • いわゆる「ボーイズクラブ」問題に寄せて - 過ぎ去ろうとしない過去

    昨年三月頃に明らかとなった呉座勇一氏による誹謗中傷事件の被害者に対して、これまで見るに堪えない激しい二次加害が行われている。その件に関して、考えていることをここでいくつかコメントしておくとともに、ジェンダーや他の差別問題に対してバックラッシュを行い、学問研究の風通しを悪くさせている醜いボーイズクラブ文化が一刻も早く消滅することを願っている。 被害者に対する二次加害は問題が発覚したときから続いていたが、それがより激しくなったのは、呉座氏の処分が明らかとなり、それが訴訟問題へと発展したときからだ。 呉座勇一氏によれば、彼は昨年一月に常勤職への昇格の内定を日文研から受け取っていたが、三月の誹謗中傷事件ののち再審査が行われ、内定が取り消しになったという。また呉座氏はかかる事件について一ヶ月の停職処分も受けている。呉座氏は自身の行いや考え方が誤りであったことは認めつつ、この「処分」は不当に重く、また

    いわゆる「ボーイズクラブ」問題に寄せて - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2022/01/22
    “問題なのは、過去ログを自分の目で確かめずに、そうしたボーイズクラブの意見だけを読んで、呉座氏は可哀想だと主張したがる野次馬が絶えないことである。当然ながら、そこには研究者も法曹関係者もいる”
  • 『主戦場』を見た後に - 過ぎ去ろうとしない過去

    軍「慰安婦」問題を描いたドキュメンタリー映画『主戦場』(ミキ・デザキ監督)が評判となっている。上映している場所が少ない(関東では2館。私が見てきた5月上旬の段階では1館)こともあるが、常に満席。事前予約は必須で、平日の午前中ならばなんとかなるだろうと当日訪れた私は、後日に出直しを迫られた。 映画は、「慰安婦」に対する「支援派」と「否定派」、のインタビュー映像が交互に繰り返されることによって進んでいく。しかし、「否定派」の議論の稚拙さがすぐに明らかになる。誘導によってではない。かれらはカメラに向かってほとんど無防備に、普段から自分たちが主張していることを、主張している通りに喋る。だがその主張は、その後の「支援派」の主張やナレーションによって直ちに否定される。主張のそれ以外は、議論の余地なく嫌悪感をもよおすような、差別、明白なウソ、陰謀論である。 この映画は双方の議論について、いわゆる「両

    『主戦場』を見た後に - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2019/06/04
    “動機が何であるにせよ積極的に人々が騙されたがっている限り、「慰安婦」に対する「否定論者」は何度論破されても、自身の根拠を説得力があるものにアップデートする必要はない。論破された話を繰り返しするだけ”
  • とあるアルファブロガーのSophisterei(詭弁)――あるいは正統的な暴力も暴力であることについて - 過ぎ去ろうとしない過去

    はじめに結論から書いておこう。「国家が暴力を独占する」の意味は、国家が自らの暴力の行使に対してのみ、正統性を付与するということである。国家というのは、征服によるものであれ、共和主義的な統合によるものであれ、その集団がある領域内を実効支配した時点で、定義上、その領域内には少なくとも国家に匹敵しうるような暴力を行使可能な集団は存在していないはずである。だが、国家はなお支配のために「暴力を独占」する。それは、自前の暴力組織にのみ正統性を与えることによってであって、そうやって正統性を与えられた暴力組織を「軍隊」や「警察」と呼ぶ。ウェーバーによればその正統性の源泉は、近代国家においては「合法性」である。その正統性(=合法性)に基づいてはじめて、政府は国家内の自律的な暴力集団を規制したり弾圧することができるのである。 軍隊や警察は、人を殺しうる力を持っている。たとえ侵略軍から「国家を防衛」するためであ

    とあるアルファブロガーのSophisterei(詭弁)――あるいは正統的な暴力も暴力であることについて - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2010/11/21
    用語の定義が間違いとするか、定義の範囲が間違いとするか。どんな言い方しても実態はそれだろとするか。
  • NHKスペシャル『アジアの“一等国”』が伝えようとしたもの - 過ぎ去ろうとしない過去

    お返事がたまっている。ううう。 ■シリーズ JAPANデビュー 第1回 アジアの“一等国” http://www.nhk.or.jp/special/onair/090405.html さて、台湾問題を扱ったこの番組が「反日」であるという理由で問題になっているらしい。確かに、「そのとき歴史が動いた」ならば「良き植民地主義者」として描かれるであろう後藤新平の差別主義者、弾圧者としての側面を強調するなど、非常に興味深い番組であった。 しかし、台湾の人々の植民地時代にたいする批判的な証言を多く紹介し、日支配の抑圧的な側面を取り上げたからといって、それが「親日的な」台湾、あるいは「親日的な」台湾の人びとについて事実を歪めたとする考えは、あまりにも皮相的に過ぎるといえよう。現代台湾の植民地時代にたいするアンビヴァレント性は、以下の記事に詳しい。 ■「台湾=親日」 http://blog.lived

    NHKスペシャル『アジアの“一等国”』が伝えようとしたもの - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2009/05/02
    ……歴史を学ぶとはなにかから教えなければならんのかよ。まぁ、自分も教えられたことはないが。
  • 「制度」の中の倫理 - 過ぎ去ろうとしない過去

    村上春樹がエルサレム賞受賞記念のスピーチで、ガザ攻撃について言及したそうです。 ■村上氏、イスラエル授賞式で講演 「制度が組織的に人を殺す」 http://www.47news.jp/CN/200902/CN2009021601000122.html 【エルサレム16日共同=長谷川健司】作家の村上春樹さん(60)が15日夜、イスラエルの文学賞「エルサレム賞」の授賞式で記念講演し、イスラエルのパレスチナ自治区ガザ攻撃に言及した上で「わたしたちを守るはずの制度が組織的に人を殺すことがある」と述べ、一人一人の力で国家や組織の暴走を防ぐよう訴えた。 (・・・) 講演は英語で約15分間行われ、約700人の聴衆が大きな拍手を送った。一方で「政治的な内容で不愉快。イスラエルに賞をもらいに来て批判するのはおかしい」(中年男性)という声も聞かれた。 ■村上春樹さんの講演要旨 http://www.chugo

    「制度」の中の倫理 - 過ぎ去ろうとしない過去
  • 雇用の流動性をはかれという議論に欠けているもの - 過ぎ去ろうとしない過去

    「強い」正規社員の保護をゆるくして雇用の流動化をはかれという声がありますが、前提を忘れていると思います。 そもそも、なぜ日では正規社員の雇用が強く守られてきたかというと、それは貧弱な社会福祉制度とセットでありました。高度成長以来、欧州で行われてきた教育や医療を無償化するなどの社会政策のかわりに、「強い」正規社員の父親が「一家の大黒柱」として教育、医療、介護すべての福祉をカバーする「中流」の「家族」を保護することによって、その穴を埋めてきたのです。この点では終身雇用の年功序列というのはなかなか合理的な制度でした。なぜならば、身軽な若年層よりも、子どもの教育や両親の介護がある中高年層のほうがお金がかかるに決まっているので、より負担が大きい層により多くのお金がいきわたるという仕組みになっていたからです。 もちろん、このやり方は構造上すべての人々に恩恵を与えることはできません。さらに、特定の「家

    雇用の流動性をはかれという議論に欠けているもの - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2009/01/06
    派遣法改正議論の前に読みたかった話題。
  • 自然界の厳しい掟です/GSV/ホームレス - 過ぎ去ろうとしない過去

    http://flurry.hp.infoseek.co.jp/200410.html#12_1 セレンゲティ国立公園。生まれたばかりのシマウマの子供を、ジャッカルたちが執拗に狙う。シマウマの母親の懸命な努力にも関わらず、ついに子供はジャッカルに捕らえられべられてしまう。 あるいは、河を渡ろうとするヌーたちの大混雑の様子。力の衰えたヌーが他の個体にのしかかられ、押しつぶされ、河底へと沈んでいく。 と、そこで入るナレーション。「――大自然の厳しい掟です」 …以前から不思議に思っていたのだけど、このナレーションって一体何だろう。思想教育の一環だったりするのかしら。他の国でこの手の映像が流されるときには、どんなナレーションが入っているんだろう。 (・・・) そんな僕とは別のところで、「大自然の厳しい掟です」という言葉を聴くと絶頂を感じてしまうひとというのが世の中には居るらしい。シートン動物記や

    自然界の厳しい掟です/GSV/ホームレス - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2008/09/15
    やんなるな~、いろいろ。
  • 領土問題がなんだってんだ - 過ぎ去ろうとしない過去

    http://d.hatena.ne.jp/hituzinosanpo/20080721/1216651987 のコメント欄 http://d.hatena.ne.jp/hituzinosanpo/20080721/1216651987#c がひどい。いろいろひどいコメントはあるけれど、この人(id:API)はブクマでよく酷いコメントをつけてる人なので代表してdisらせていただく。 API 2008/07/22 16:03 日の右翼及び保守的な人達は在日朝鮮人及び朝鮮人を差別というより不安視また敵視してます。北朝鮮の拉致問題や核問題、韓国の反日活動や竹島の領土問題そして在日朝鮮人の利権問題などがあるからです。特に日及び天皇を愛してる日の愛国主義者の人達は在日朝鮮人には出て行って欲しいと思ってるでしょう。なぜかというと在日韓国人からなる大韓国民団は韓国政府と通じてますし、在日北朝鮮人か

    領土問題がなんだってんだ - 過ぎ去ろうとしない過去
  • いじめ/ファシズム/引きつった笑い - 過ぎ去ろうとしない過去

    ■ジャック・バウアーと緊急時の倫理 http://d.hatena.ne.jp/flurry/180009 では、拷問に関する懸念や重箱の隅をつつくような差異で拷問を区別しようとすることに対する、以下の回答――人気があり表面的には説得力のある――についてはどうであろうか。 「何を空騒ぎしているんだい? たった今、合衆国が拷問を行うことを公認したってだけじゃないか。少なくとも合衆国は黙認状態でつねに拷問を続けてきたし、他のあらゆる国家も拷問を行ってきたんだ。むしろ今の僕らは以前よりも偽善的では無くなったんだよ」 これに対しては以下のような単純な反問を返すべきだろう。 「そのことが合衆国政府の声明が意味する唯一のことだったら、『なぜ』彼らは拷問を公認したんだ? 以前からそうしていたように、黙って拷問を続けていれば良いじゃないか」 「語る内容」と「語るという行為」との間に存在する、解消できない裂

    いじめ/ファシズム/引きつった笑い - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2008/07/09
    ほぉ。ニュルンベルグの感動再びか。
  • 湯浅誠『反貧困』 - 過ぎ去ろうとしない過去

    世代間闘争だ自己責任だ言ってるバカは全員読めばいい。 p132-133 どうしてもっと早く相談しなかったのか、と言うのは簡単だ。しかし、ほとんどの人が自己責任論を内面化してしまっているので、生活が厳しくても「人の世話になってはいけない。なんとか自分でがんばらなければいけない」と思い込み、相談メールになるような状態になるまでSOSを発信してこない。彼/彼女らは、よく言われるように「自助努力が足りない」のではなく、自助努力にしがみつきすぎたのだ。自助努力をしても結果が出ないことはあるのだから、過度の自助努力とそれを求める世間一般の無言の圧力がこうした結果をもたらすことは、いわば理の当然である。自己責任論の弊害は、貧困を生み出すだけでなく、貧困者当人を呪縛し、問題解決から遠ざける点にある。 その結果、<もやい>の生活相談でもっとも頻繁に活用されるのは、生活保護制度となる。人も望んでいるわけでは

    湯浅誠『反貧困』 - 過ぎ去ろうとしない過去
    kaerudayo
    kaerudayo 2008/04/29
    働かざるもの食うべからずな世界。
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