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2023年7月22日のブックマーク (3件)

  • 地方財政の障子を突っつく中国の不動産不況 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    前回の中国の記事は様々なテーマを広く浅く取り上げたが、中でも不動産市場と地方財政についてもう少し詳細に見ていきたい。21世紀に入って以来どんなにゴーストタウンと笑われようと中国不動産バブルは存在しなかったし、不動産バブル崩壊懸念も陰謀論の範疇を出なかった。しかし2021年に始まった民営不動産企業の迫害に加え、ゼロコロナ政策とハイテク企業の迫害が招いた不況はいよいよ不動産市場に影響を及ぼし始めている。 他の多くの経済指標と同じように新築住宅販売件数(左)にもリオープンは存在せず、パンデミック中と変わらないペースにとどまっている。これはパンデミックで新築住宅の供給が限定的だったのと、習近平政権の民営不動産企業引締めで引き渡しまでにデベロッパーが倒産する懸念(カウンターパーティ・リスク)が燻るためであるが、純粋に住宅市場のセンチメントを表現する中古住宅販売件数(右)も、確かにパンデミック中より

    地方財政の障子を突っつく中国の不動産不況 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    kaikaji
    kaikaji 2023/07/22
    "中央政府は先進国より遥かに吝嗇であり地方交付税が増えそうにない。となると収入の激減を補えるのは「プロジェクトベースで採算が取れる」建前の専項債と傘下の公的企業(LGFV)に代わりに債券を発行させるLGFV債"
  • 中国リオープンは存在しなかったことを確認 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    パンデミックが明けた中国経済のリオープンは2023年の一大テーマになるとされてきたが、その失速が明らかになってきている。リオープンがインフレを輸出するなどという話もあったが、現実には消費者物価(CPI)は前年比でわずか +0.1%、生産者物価(PPI)は -3.6%と、中国は急速にデフレーションに向かいつつある。パンデミック後の世界の大半でインフレが続いているのとは全く異なる光景である。2020年頃からのブログの読者であれば、パンデミック中に主要経済体の中で中国だけがほとんど給付金を大々的に配らなかった(移転所得がなかった)ため、中国だけは余剰貯蓄が少なく消費と物価が戻らずむしろデフレを輸出すると何度も主張してきたのが記憶が残っているだろう。これはリオープンしたところで変わらない。逆に物価変動、特にインフレがいかに給付金(移転所得)のみによって規定されるかも、先進国と中国との比較で答えが

    中国リオープンは存在しなかったことを確認 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    kaikaji
    kaikaji 2023/07/22
    "本ブログの読者であれば、パンデミック中に主要経済体の中で中国だけがほとんど給付金を大々的に配らなかった(移転所得がなかった)ため、中国だけは余剰貯蓄が少なく消費と物価が戻らずむしろデフレを輸出する"
  • リチャード・クーによる中国経済の解説 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍

    ブログが様々な視点から見てきたように中国経済はますますデフレーショナリーになっている。そのモヤモヤ感はどうもいわゆる「バランスシート不況」ではないかと思えてきた中、バランスシート不況の大家である野村総合研究所のリチャード・クー氏が中国の東呉証券の招待で香港で講演を行ったのが中国で大きな反響を呼んだ。講演の内容どころか、最終的にはスライドまでインターネットで出回った。それ自体が既にデフレーショナリーである。バランスシート不況と最近流行っている「日化」はほぼ同義である。バランスシート不況とは バランスシート不況はクー氏が数十年にわたって推してきた有名な議論であり、筆者の手持ちの氏の著作、『陰と陽の経済学』からの丸写しで簡単に紹介する。当は『The Holy Grail of Macroeconomics: Lessons from Japan’s Great Recession』の方が有

    リチャード・クーによる中国経済の解説 : 炭鉱のカナリア、炭鉱の龍
    kaikaji
    kaikaji 2023/07/22
    "バランスシート不況こそが習近平政権が理想とする経済環境" "中国共産党政権が強みとしているのは「公的債務を気にしない財政刺激」などではなく「景気のハードランディングを恐れない勇気」なのである"