選挙の夏、反緊縮の夏がやって来た。 私たちの代表者を選ぶ準備はできているだろうか? 4月のはじめにAOC(アレクサンドリア・オカシオ-コルテス下院議員)やMMT(モダン・マネタリー・セオリー=現代貨幣理論)、そして欧米の反緊縮運動についてのコラムを書かせていただいた。執筆時期は3月であったが、それから4ヶ月あまりが経って、日本の政治情勢にも大きな変化があったので、またこちらで報告させていただくことにさせてもらった。 4月初旬に前回拙コラムの掲載があった頃には、日本ではMMTに関する記事は中野剛志氏(元・京都大学工学研究科大学院准教授)によるものしか存在しなかったが、現在までに主流メディアから各雑誌に至るまで、あらゆるメディアが繰り返しMMTを扱うまでになった。それほどMMTという黒船は強烈で、物議を醸したことに他ならない。日本語の記事も充実してきたこともあるし、経済学の専門家でもない筆者が