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ブックマーク / ichinics.hatenadiary.com (33)

  •  屋根の上の父さん - イチニクス遊覧日記

    ゴールデンウィークの前半は部屋の片付けを少しした。「少し」になってしまったのは、脱線しすぎたってことの他にも理由があって、それは私が部屋で掃除をしている間ずっと、窓の外の屋根の上に父さんがいたからです。 なぜ父さんがそんなところにいたかというと、どうやら屋根掃除をしようと思い立ったからのようでした。掃除した後、ペンキを塗るのだとのこと。もともと行動的な人じゃないので動きがぎこちなく、見てるととても不安になります。へっぴり腰なのに、「屋根抜けない?」と聞いたら「母さんじゃあるまいしw」とか言うところが相変わらずだなと思いました。 そんなわけで屋根を洗うためのバケツリレー(屋根の上で待ってる父さんに水入りバケツを運ぶ)をする羽目になり、部屋の掃除はまったくはかどりませんでした。というのは半分言い訳で、残りは久しぶりに『君に届け』を読みだしてしまったせいなんだけど、6巻の龍の「俺もそう思うんだ」

     屋根の上の父さん - イチニクス遊覧日記
  •  夜の窓 - イチニクス遊覧日記

    谷川俊太郎さんの詩で、私が特に好きなもののひとつに、夜に起き出して窓の外を見ると、家々の明かりがまるで海の底に沈んだ光る石のようである、という一節があったように思う。手元にないのでうろ覚えではあるけれど、その描写と私の記憶はすでに混ざり合っていて、夜の明かりを眺めるたびに、思い起こされるのは私の家の2階へと続く階段の途中にある小さな窓であり、そこにははだしの足の裏の冷たさと、手に持ったコーヒーの湯気と、不意に冷蔵庫のうなり声が止まるときの、いっそうの静けさがある。 最近、アパートは家というより部屋だよな、ということを考えていて、それは広さの問題というよりも、1人用の明るさにあるんじゃないかと思った。 だからこそ、すでにほとんどの人は眠っているであろう時間帯の明かりの向こうには、2階へと続く階段の窓の前に立つ、冷たい足の裏があるような気がしてしまう。 そして、明かりを消したとたんに静けさも消

     夜の窓 - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2009/03/18
    俊太郎のなんの詩だろう
  •  家族写真 - イチニクス遊覧日記

    小学校の高学年くらいから、家族写真に写るのが苦手になった。父さんは出かける予定の時間になってからトイレにこもり、その後洗車をした後に、持ち物チェックをはじめて…と、お決まりの行程を経なければ出かけられないような人だったので(なので後に目標時間を1時間以上前にして伝えるようになった)、もちろん写真を撮るにしてもいろいろと時間がかかる。 でもそれがいわゆる写真撮影スポットだったりすると、後ろに待ってる人がいたりもするわけで、そういうのにもやもやしていたのもあるし、それ以上に、そんな気分で写った私の仏頂面といったらどれもこれもひどくて、写真ができあがるたびに自分が写ってるとこぜんぶ消したくなった。 だから今でも記念撮影みたいなのって苦手なのだけど、正月に両親にアルバムをプレゼントしようってことになって昔の写真をひっぱりだしてみていたら、意外なほどに楽しい写真がたくさんあって驚いた。 赤ちゃんの頃

     家族写真 - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2009/02/23
    なんていいんだろう
  • 名前をつけてやる - イチニクス遊覧日記

    くやしいけどいないとやっぱり落ち着かなくて、昼休みに電話したら今日来るっていうから、それからずっとそわそわして、急いで家帰ってとりあえず晩ご飯つくらなきゃって、中華鍋ふってたら腕がつって「ううう」とかのたうちまわってるときにピンポーンなったのでかなりびっくりしましたが、そんなこんなでようやく、うちに新しいパソコンさんが到着しました! ドアを開けると、予想してたのの三倍くらいの大きさの段ボールがあって、思わず配達の方に「大きいですねー」っていったらちょっと笑われました。今回のパソコンは「動画がサクサクみれてー、画像ソフト同時に立ち上げられるくらいのやつで、予算はこんくらい…」とかだいたいな感じで弟に頼んで注文してもらったものです(ありがとう弟)。そんとき「いいのあるよーでかいけど」「いいよいいよそれで」みたいなやりとりをしたんですが、だいぶでかかったね…。高さが私のひざくらいまであって、奥行

    名前をつけてやる - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2008/11/16
    ハッピーハロー&グッバイ
  •  2008年版 ナツ100 - イチニクス遊覧日記

    2008年版ナツ100(id:dangerous1192:20080806:p1)に参加します。 とはいえ、しめきり今日までだった! ということを帰宅してから思い出し慌てて選んだので100いきませんでした。ふがいない。無念。 でも今回は、10巻以内で完結してる作品限定ということで、短編好きな自分としては結果がとても楽しみです。 個人的なルールとしては、 これまでに選んだのもOK 1作家1作品 初版で10巻以内 を加えました。同じ作家さんで以前はあれをあげたけど今の気分はこっち、というふうにかなり今日の気分で選んでますがどれも思い入れはあるよ! ちなみにこれまでのナツ100はこちら 2006年版 id:ichinics:20060805:p1 2007年版 id:ichinics:20070810:p1 (以下、コメント追記中です) 短編(1巻以内) 『童夢』/大友克洋 何度読んでも新鮮で、

     2008年版 ナツ100 - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2008/08/19
  • メッセージ - イチニクス遊覧日記

    ジェットコースターに乗ってる時とかに、「おかーさーん」って叫んだりするけど(というのが定型文になってるような気がするけど)、そこで思い描いている “お母さん” ていうのは私のお母さんではないような気がする、ということを今朝考えていた。 うちの母さんが頼りにならないという意味ではない。家ではよくお母さんに様々なフタを開けてもらったりしている。私はフタとかキャップとかを開けるのがとても苦手で、たぶん指の力がよわいのだと思うけど、特にコカコーラ社のペットボトルのキャップは堅いのでこまります。せっかく買った飲み物が開けられないこの切なさ…。キャップを開けられないままぬるくなって行くそうけんび茶…。かといって道を尋ねるときのように「すみません…このペットボトルをあけてもらえませんか」なんて声をかけるのははばかられるので、出先ではなるべくコカコーラ社のペッットボトルは買わないようにしています。でもそう

    メッセージ - イチニクス遊覧日記
  •  豚茶漬け - イチニクス遊覧日記

    豚茶漬けをべると、T兄のことを思い出す。T兄は母方の従兄弟で、私にとっては実の兄のような存在だ。 T兄が私の家に下宿していた受験生の頃、私はまだ中学にあがったばかりだった。 T兄が暮らしていた部屋には、大量のカセットテープと、古めかしい石油ストーブがおかれていた。T兄はアジア音楽のメールマガジン(郵便)のようなものを発行していて、大量のカセットテープの背面には、難しい漢字や、ハングルや、見たことのない文字が並んでいた。中には彼が作曲したテープもいくつかあって、それは祖母いわく「なにやらわからん」音楽だった。私も聞かせてもらったことがあるけれど、ほとんどがオルガンの単音がいつまでも続くような、すこし不安になる音楽で、いつも穏やかな従兄弟がこれを弾いたというのは、なんだか意外にも感じられた。T兄はいつも、ウナギ犬の描かれたバックを持って予備校に通っていた。 そんな従兄弟の部屋のストーブの上に

     豚茶漬け - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2008/06/27
    おいしい文章
  • ほにゃみさんありがとう!! - イチニクス遊覧日記

    はじまりはこちらのエントリーでした。 年中無謀な日々 - もしもし ほにゃみ先生(id:honyami1919)作成のはてなアイコンストラップ!!こんなガシャポン台があったなら、見るなりしがみつき「両替え…百円玉…」とかキョロキョロしてしまうこと請け合いのかわいさです。パッとみて、あ○○さんだ!とかわかるくらいだから、アイコンって小さいけど結構印象に残るものなんだなーなんて思いつつ見ていると…驚くべきことに下の段の左から二番目!これわたしじゃんかーって思わず手に汗かきました。うれしい!! そして続くほにゃみさんの快進撃エントリー。 ドロップエッグアウト - もしもし ココロ写 - もしもし 快獣ホニャミの「こんな私を貰って」 - もしもし ヨコ・デ・ジャ、ネルヨの祭り - もしもし 今日も、みなさんとっても大神! - もしもし たまりません。思わずブクマページで「かわいい!」「ほしい!」「

    ほにゃみさんありがとう!! - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2008/05/14
    かわいい!動いてるのかわいい!平民フォトもすばらしい!
  •  ぼんやりとんでって - イチニクス遊覧日記

    ちかごろぼんやりしすぎている。答えなどでそうにないことを、ぐるぐる考え続けているうちに、問いだけがどこかへ飛んでいって、気分だけ取り残されてしまったかのように、何かが何なのかを考えている。 この気分ごと、説明してみたいという気持ちと、言葉にしたくない感じは同時にあって、このまんま、で、あらわすことができればいいのになと思いつつ。例えば絵だったり写真だったりかたちだったり、見えるもののなかにこめることとと、言葉であらわすこととは何が違うのだろうと思う。 それは、向かうところに他者がいるかどうか、なのかな。ことばは予め、あなた、へと向かっている。見えるものの場合は、わたし、が、あなたとしてそれを見る。さいしょに。どちらの場合も、こぼれるものはあるのだけど、言葉が水を張ったプールだとしたら、見えるものは空のプール、とか。考えてみる。 そういえば、ここで日記を書いててよかったなーと思ったことのひと

     ぼんやりとんでって - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2008/02/29
    きれいなひこうき雲
  •  甘酒、ポーク、映画 - イチニクス遊覧日記

    仕事で湯島に行く用があったので、ついでに湯島天神へ寄ってみた。 「去年来たのも今頃だったかしら、まだ梅咲いてなくて」 と、となりの夫婦が話しているのを聞きながら、小さな紅色のつぼみに触れてみる。かたい。 ぶらぶらと境内を歩きつつ、鈴なりの絵馬に手をあわせ、そうだおみくじをひこう、と思いついたが小銭がないので、何か買ってくずそう、と屋台をまわり、甘酒を買うことにした。なみなみとつがれた紙コップをうけとるとき、おじいさんの冷たくてかわいた手が触れた。「こんな寒い日はないやね」とおじいさんがにっこりしたので、私もつられて笑う。盛大な湯気。 甘酒でおなかをあたためてから、さてと、とひいたおみくじは「吉」。全体的にあたりさわりのない内容で、「願望 意外に早く叶う」と書いてある。私の願望とはなんなのだろうか。叶うとはどういうことだろう。 たぶん、願いごとというのは、叶う瞬間を待つこととは少し違って、き

     甘酒、ポーク、映画 - イチニクス遊覧日記
  •  昔話/大雪の日 - イチニクス遊覧日記

    耳の奥が痛いほど静かだった。起き上がりカーテンをあけ、曇ったガラス窓をこすると、あたり一面の雪で、いつのまに、とうれしくなる気持ちと*1、今日の待ち合わせはどうするんだろーと不安になる気持ちと、半々でストーブをつけ、自分の PHS を、見る。 もうずいぶん昔の、十代の頃の話だ。その数日前につきあうことになった人と、はじめてデート(げふげふ)するっていうんで、調布にある映画館で待ち合わせしてた。でも相手は携帯電話持ってなくて、家電にはたしかまだかけたことなくて、でもいまかけたら家の人でるかもなーとか起こしちゃうなーとか、迷いながら、でも私は PHS 持ってるからいいか、って家を出た。 あたりはしんとしていて、積もりたての雪は、音を吸い込んで膨らんだんじゃないかって思うくらいふんわりとしていた。生け垣に積もった雪を落としたり、雪玉投げたり、足跡つけにいったり、まあするよねってことを一通りしなが

     昔話/大雪の日 - イチニクス遊覧日記
  •  おはようたち - イチニクス遊覧日記

    今年の4月からはじめたついったーでのおはようたちをまとめてみました。ほとんど眠いしか言ってないですけど、季節の移り変わりや、はてな新サービスについてとか、うっすらわかって個人的には楽しかった…けど、書き込んでるのはだいたい平日なこともあって、ほとんど眠いしかいってませんでした。来年はもうちょっとすっきり目覚めたいものです。 というわけでどーんと。誤字脱字もそのまんまのせます。 4月 おはようございます。通勤電車のドア脇は危険。けさ網棚から荷物落ちてきた。 おはようございます。ねむいー。 おはようございます。またげつようだー おはようございます。さむい。 おはよう ございます。今朝はいいゆめみた。ようなきがする。 おはようございます。ちょっと風邪気味だ。 おはようございます。こんしゅうは正念場! おはようございます。ねむい。ねむけがおもい。 おはようございます。今日はBATTLESかいにいく

     おはようたち - イチニクス遊覧日記
  • はてなダイアリーアワード2007 - イチニクス遊覧日記

    最近、アンテナのあちこちでアワードの文字を見かけるようになり、そういえば私があそこやあそこをよみはじめたきっかけはアワードだったなぁ、ということを考えたりしていました。今年もまた、人のアワードを、ああこれ面白かったなぁ、とか、私もこれ選ぶだろうなぁ、とか、楽しんで読んでいたのですが、そのうちに、でもあれも面白かったよなあ、とか、自分だったら…てことを考え出したら楽しくなってきたので、と、相変わらず前置きが長いのですが、そういうわけでやります「はてなダイアリーアワード2007」。 の、中の「2007年度に投稿されたエントリの中で、面白かったものを教えてください(上限5つ) 」だけ、上限を見なかったふりをしてやります。そんで、縛りがまったくないのも自由すぎるので、今年の自分がブックマークしたのだけにしました。(そして来年はもっとブックマークを活用していこう…と思いました)。いくつもエントリを選

    はてなダイアリーアワード2007 - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2007/12/28
    うれしい…っ!好きだった記事のタイトルになつかしさとうれしさでいっぱいになったり、知らなかった記事のタイトルにワクワクしたり、うれしく楽しくすてきな気分になりました!ありがとうございます!
  •  1000番目より - イチニクス遊覧日記

    わざわざ意識するのは照れくさいような気もしつつ、まあせっかくだしって、意識することにして、この更新の前に、自分の過去ログを読み返したりしていた。 1000、というきりのいい数字を前にすると、それはまるで手のひらサイズというか、くるっとまるまって持ち運びやすくなる感じがするんだけど、でもそれはやっぱり1と1の集まりなわけで、こうやって読み返してみれば、その、ばらばらの1日たちを、私は結構思い出すことができる。 ああそんなこともあったね。たのしかった。好きだった。かなしかった。でも、これ読むまで、ちょっとわすれてたよ。そんなふうに、少しずつ、かつての私は他人になっていく。 その反面で、1000回も更新していれば、同じようなことを何度も、繰り返し書いたりもしていて、それなのに、確実に書かれていないことも、あって。 それは例えば、家帰って部屋に入って、ブォン ……ジャーンってマック起動させて、コー

     1000番目より - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2007/12/23
    おーい!
  •  銀杏ごしの空、とか路地とか - イチニクス遊覧日記

    年末進行のばたばたもあって、最近はなかなかな感じなのですが、それでも社用で外出した際には、ちょっとぶらっと、寄り道というかさぼったりもしていて、ぼけっと、歩きながら、あるいはコーヒーを飲みながら、このままどっか行きたいなぁなんていう誘惑に半分浸りつつ、やがておもむろに身を起こして、起こして、眠気と戦ったりしています。 それで先日、早稲田大学のそばへ行った時のこと。 近道をするつもりで路地に入り、先へ先へと進んでいくと、袋小路になっている場所がいくつかあった。それでふと「ねじまき鳥クロニクル」にでてきた路地のことを思い出し、帰宅してからを開いてみたら、それは全然行き止まりとかではなく――「しかし路地には入口も出口もなく、両端は行き止まりになっている。それは袋小路でさえない」――というものだったので、私の記憶はあてにならないと言えばそうなんだけど、それでもねじまき鳥のことを思いながら道に迷っ

     銀杏ごしの空、とか路地とか - イチニクス遊覧日記
  •  スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドゥーシャス - イチニクス遊覧日記

    小さい頃、「メリーポピンズ」の映画が大好きだった。内容は断片的にしか覚えてないけど、ベビシッターとしてやってきたメリー・ポピンズさんは魔法使いで、指を鳴らすだけで部屋片付けたり、歌って踊って傘をもって空を飛んだりする。彼女の魔法の呪文は「スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドゥーシャス」。今でもそらで言える、言い続けてればいつか私も魔法が使えるんじゃないか、なんて、思ったり、笑ったり、でもちょっと気で願ったりしながら、メリーポピンズの傘もって飛ぶ姿と、その呪文だけが頭にずっと残っている。 → 最初の弟が生まれるときだったと思うから、5歳、の頃だろうか。母さんが出産で入院している間、私は母さんの兄(つまり伯父)の家へ預けられていた。そこんちのイトコたちは男女女の三人兄弟で、全員私より年上、もう学校に通っていたと思う。団地だったせいか、しょっちゅう友達が遊びにきていて、二段ベッドのおか

     スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドゥーシャス - イチニクス遊覧日記
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    kakaneko 2007/12/12
    自分自身がこどもだった時の気持ち あの頃の感じがよみがえる
  •  諦念ははじまり - イチニクス遊覧日記

    少しまえ、はてなブックマークで知った茂木健一郎さんの「表現者はいいわけをしてはならない」という文章を読んだ(以下枠内すべて引用)。基的には、とてもまっとうなことが書かれている、と感じたし、受け手側(鑑賞者)について、 「私はこのような印象を受けたが、当のところはどうなのか、わからない領域がある」といった「留保」のようなものがあるかどうか。 と書かれているのは、他者である表現者の意図を読み解こうとするうえで、とても大切な(むしろ当然の礼儀ともいえる)ことだと思う。もちろん、「私はこう感じた」と主体を明らかにしているのならば、「私にとってはこの作品はこのようなものである」と表明することを躊躇う必要もないとも思うのだけど、なにか価値観のようなものを表明する際には、その「留保」があるかどうか、立ち止まることを忘れないようにしたい。 逆に、表現者側からみた言葉、なぜ「表現者はいいわけをしてはなら

     諦念ははじまり - イチニクス遊覧日記
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    kakaneko 2007/12/10
    【伝わらない、掴みきれない、たとえば「真意」のようなものが、もしかしたら/いつかは/誰かに伝わるのではないかという希望が、表現なのではないか。】
  •  昼寝 - イチニクス遊覧日記

    昼休みには、だいたい毎日喫茶店へ行くのだけど、喫茶店にいるいつもの人々はだいたい、うたた寝をたしなまれていて、わたしは、あの人たち休憩時間内にちゃんと起きれるのかなーとか不安に思いながらも、コーヒー飲みつつ、読んでるふりしつつ、それらうたた寝の人たちの顔をまじまじと見つめていたりする(ぶしつけで申し訳ありません)。 たぶん、わたしは眠っている人の顔がとても好きなんだと思います。眠っているときの顔というのは、決してからっぽではなく、でもちょっと浮かんでるような沈んでくような感じで、それを見ているこちら側まで宙に浮くような、あれはもしかしたら私の眠気なのかもしれませんが、つま先がはねたりとか、まぶたがけいれんしたりとか、腕組みしてる肩に力が入ったり、抜けたりとかの、その糸の先を自分が握っているような気分になって手に汗かきつつ、すぅー、とまた眠りに戻っていく瞬間の、あの深さはとても心地よい、あ

     昼寝 - イチニクス遊覧日記
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    kakaneko 2007/11/27
    胸がぬくとくなる
  •  西友トランポリン - イチニクス遊覧日記

    幼い頃、母さんにつれられて行ったM町の西友は、普段行く近所のスーパーとは全然違っていて、イートインの堂や、屋上遊園、ペットショップには金魚売り場まで備えてある、なんて今では特にめずらしくもない、むしろ懐かしささえ感じる「一昔前」の光景かもしれないけれど、当時の私にとっては色に溢れた、まるで遊園地のような場所だった。 ある夏の日だった。あれが欲しいとかこれが欲しいとかは、あまりいわないくせに、欲しいものの前に座り込むだの、うらめしそうに見るだの、なんというかかわいくない子どもだったらしい私は、手を引かれながらも、店内のあちこちに釣られていて、おもちゃだの、バービー人形だの、ソフトクリームだのに向かっていっては、はぐれて母さんに探されていた。 そして、ついに業を煮やしたのか、その日の母さんは私を屋上につれて行き、いつもは屋上に行ってもそこで遊ばせてくれることなんてなかったのに、ここでしばらく

     西友トランポリン - イチニクス遊覧日記
  •  向こう側のひとたちへ - イチニクス遊覧日記

    何度も同じこと書いてる気がするけど、何度でも書く。 好きなサイトやブログが、停止したり閉鎖したりするのは、やっぱりさみしい。身構えていてもいなくても、なんかこうみぞおちらへんにくるものがあります。 以前、ある人に「伝えるべきことは伝えられるうちに伝えるべき相手に伝えるべきだー、と思う」と言われて、そうだなぁって、それからはなるべく、そうしよう、そうしたいと思ってきた。でもそれは、読めなくなることのさびしさを減らすものではないから、やっぱり、さみしいはさみしい。 それはきっと、続いていたものが、終わるからなんだと思う。 特に何度かやりとりをさせてもらった相手の場合、「これに反応して書きたい!」とか「書いたの読んで欲しい!」という気持ちで書いたりしたものが、この日記にもぼこぼこ埋まっているわけです。私はそういうのがすごく嬉しかったし、楽しかった。 でも、今日もまたいつものようにメモ帳開いて、何

     向こう側のひとたちへ - イチニクス遊覧日記
    kakaneko
    kakaneko 2007/11/08
     最後の言葉、同じ気持ちでいます。