倉敷市水島地区の企業などで構成する一般社団法人MASC(マスク、倉敷市中央)は12日、人を乗せて空を移動する「空飛ぶクルマ」の試験飛行を、海上を通って大阪市と兵庫県尼崎市を結ぶルートで行った。マスク...
クロダイ(チヌ)やボラはうまい魚です―。「におう」「食害」といったイメージもあって流通しにくい瀬戸内海の地魚を味わい、消費拡大を目指そうといった議論が10日夜、岡山市の複合施設を拠点としたオンラインワークショップで展開された。鮮度を保持し、においを抑えた魚が飲食店で扱われている実績も報告され、参加者は「地魚を消費し、愛することが瀬戸内海を守ることになる」との認識を深めた。 ワークショップは海洋資源の活用と循環をテーマに山陽新聞社が23日に開くシンポジウムの登壇者らが参加した。明治期から続く鮮魚・仕出し店「魚春」(倉敷市)の店主光畑隆治さんは、チヌやボラは「水揚げ後の素早い処理でにおいは消え、めちゃくちゃうまい」とし、岡山県内外の飲食店で提供されているメニューを紹介。「適正価格で流通すれば漁師の収入増になる」とも述べた。 カキ殻を肥料とした岡山県産米「里海米」の生産拡大を目指すJA全農おかや
魚や貝、海藻など瀬戸内海の豊かな資源を有効に利用し、循環させていく方策を学んでもらおうと、山陽新聞社は23日、「SDGs×吉備の環(わ)プロジェクト『地域課題に挑む』」の第3回シンポジウム「生かそう 里海の恵み」を開く。 瀬戸内海は水温上昇や貧栄養化の影響で環境が変化したとされる中、岡山県内では近年、魚のすみかとなったり、海中の二酸化炭素を吸収したりする藻場の再生や海藻の活用、かつては食卓でよく食べられたクロダイ(チヌ)などの地魚を見直す動きが活発だ。 シンポジウムでは学芸館高(岡山市)の2年生3グループが、海藻由来の肥料づくりや魚のうろこからコラーゲンを抽出する技術の研究といった探究学習の内容を発表する。水産研究・教育機構水産技術研究所(横浜市)の宮田勉特任部長は、おいしいのに捕られなかったり、利用が少なかったりする「未利用魚」の活用可能性について報告。JA全農おかやま(岡山市)の小原久
【ソウル共同】東京電力福島第1原発処理水の海洋放出開始から1年が過ぎた中、韓国の日本産水産物の輸入が今年上半期、前年同期比13%増の約1万8千トンとなった。放出が始まった当初は懸念が強かったが、韓国政府の積極的な放射線検査が功を奏し、極端な買い控えは避けられた。ただ海洋放出の長期的な影響を不安視する声は残る。 今年上半期の輸入増加は、円安で日本産が割安になったことも影響している。韓国政府の統計によると、昨年1年間の輸入量は2022年より15%減ったが、21年とほぼ同じ水準だった。韓国政府は福島や岩手、宮城など8県の水産物輸入禁止措置は維持しており、輸入は北海道、愛媛、長崎などからが多い。 韓国では昨夏、天然塩の買いだめや水産物の買い控えが起き、韓国政府は1年間で約5万件の放射線検査を近海などで行った。政府高官は21日の記者会見で「安全基準を超えたものは一件もなかった」と強調した。 一方、最
太平洋でとれるクロマグロの資源管理を話し合う日本や韓国などによる国際会議が先月、北海道であり、年間の漁獲枠を拡大することで合意した。2025年以降、30キロ以上の大型魚、30キロ未満の小型魚のいずれについても漁獲枠が広がることになる。 一時期は乱獲により大きく減ったクロマグロの資源量が回復傾向にあることを受けた措置だ。国際的な資源管理が奏功した結果と言えよう。持続可能な水産業の実現へ向け、関係国・地域が協力して効果的な取り組みを続けていきたい。 漁獲枠拡大は、日韓や米国、カナダ、台湾などが参加する中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)の北小委員会で決まった。日本は大型魚が現行の1・5倍の8421トン、小型魚が10%増の4407トンとなる。11月下旬に始まるWCPFC年次会合で正式決定される見込みだ。 クロマグロは刺し身や高級すしネタとして人気が高く、日本は世界最大の消費国である。増枠によ
玉野市の渋川海水浴場に今夏、従来の「海の家」に代わりキッチンカーの出店ブースがお目見えした。レジャーの多様化などを背景に“海離れ”が進む中、海の家も激減しているため。企画した市観光協会は「飲食の魅力...
漁業、水産加工の服部水産(瀬戸内市牛窓町牛窓)は、岡山県産カタクチイワシを使った冷凍の「牛窓しらす」を発売した。約20年ぶりの新商品で、本社工場併設の直売所や自社のオンラインショップなどで販売している。 自前の船で岡山県沖のカタクチイワシを漁獲。港に隣接した工場で水揚げ後1時間以内に釜ゆでし、冷凍する。食べやすいよう35グラムずつの小分けパック3袋を1セットにした。鮮度が良いため、解凍後もふっくらとした食感を楽しめるという。年間3800セットの生産を目指す。参考価格は750円で、1月に発売。同市内の土産物店などでも扱っている。 同社は1991年創業。カタクチイワシやイカナゴを取ったり漁業者から仕入れたりして、しらす干しや釜ゆでに加工し、主に東京の市場へ出荷している。近年は漁業資源が減少傾向にあり、生産量が少なくなっても利益を確保しやすいよう直売主体の新商品を開発した。ゴマやさんしょうで味付
岡山市内の4漁協でつくる児島湾漁協連合会は27日、湾内の海底をかき混ぜて環境改善を図る「海底耕運」を始めた。不漁やノリの色落ちの原因とされる海の栄養不足対策の一環。 朝日、九蟠、岡山市、小串の各漁協の組合員計15人が漁船4隻に乗り込み作業。くし状の爪が付いた鉄製の漁具(幅約3メートル)を船で引き、約4時間にわたり海底を耕した。漁具に絡んだビニール袋など海ごみも回収した。 児島湾はヘドロが堆積し、魚介類の生息に適した砂地が減少。海底耕運にはヘドロの中の栄養分を拡散するほか、酸素不足を解消する効果が期待できるという。 同連合会は2016年に海底耕運を開始。河川からヘドロが多く流れ込む梅雨が明けたタイミングで行い、今年は8月末まで4漁協が各10回実施する予定。豊田安彦会長は「湾内の環境を少しでも良くしたい」と話した。 岡山県内では備前、瀬戸内、玉野市などの漁協も同様の作業を行っている。
岡山県西粟倉村で養鰻(ようまん)事業などに取り組むエーゼログループは、学識経験者や料理店と協力し、食文化を守りつつ野生のニホンウナギの増加を目指す「うなぎ食べ継ぐ(うなつぐ)プロジェクト」を発足させた。村内の水田の一部を人工池のビオトープにして稚魚を放す試みを始め、支援者を募っている。 水田を50センチほどの深さまで掘って整備した約200平方メートルのビオトープ「ビオ田んぼ」に稚魚のシラスウナギ400匹を放流。餌はやらず、隣り合う田んぼなどと自由に出入りできるようにして、自然に近い生態系の中でウナギが他の生き物を食べて成長できるかを確かめている。4月に放して2カ月後の調査で、約3分の1の数がビオ田んぼに残っていると推定され、体長は約2倍の10センチ以上になったことが分かった。 プロジェクトでは年会費3千円の会員や対象のうなぎ料理・商品を食べて購入価格の1割を寄付するサポーターを募り、集まっ
海洋環境問題に向き合う岡山市の高校生たちが、25~29日にシンガポールで開かれるアジア太平洋地域の中高生による課題研究大会に出場する。海ごみの温床となるまちなかのごみ情報を収集できるアプリを開発した山陽学園中・高地歴部と、魚介類のすみかとなり「海のゆりかご」と呼ばれるアマモでしょうゆを造った学芸館高3年平岩恋季(こゆき)さん(17)。いずれも「岡山発」の試みを国際舞台でアピールする。 大会は日本、シンガポール、ベトナム、タイなど7カ国・地域から計97個人・チームの414人が参加予定の「Global(グローバル) Link(リンク) Singapore(GLS)」。基礎、応用、社会科学の3分野があり、1~5人の個人・チームが英語で発表する。 地歴部は4カ国・地域の32個人・チームが競う社会科学分野に出場する。部長福原琉奈さん(17)副部長岡崎華さん(17)と、部員の原帆希さん(17)栗原夏歩
寄島町漁協でクロダイを受け取る岡山県漁連職員(左)。安定した価格で買い取り、漁を促している=6月14日、浅口市 岡山県漁連(岡山市南区浦安南町)が2024年度から、瀬戸内海の地魚・クロダイ(チヌ)の消費拡大に乗り出した。かつては高級魚とされたものの、養殖魚などに押され、食卓に上る機会が少なくなった。価格が低迷して漁師が取らなくなったことから、相場より高い固定価格で買い取る仕組みを創設。漁師が再び積極的に取るよう促すとともに、集まった魚の身を地産地消の食育や販路拡大に活用していく。クロダイによる養殖ノリやカキの食害の深刻化も指摘されている。県漁連は「元々は地域に親しまれた魚。あらためておいしさをPRし、食害も減らしたい」とする。 ◇ 岡山県漁連による固定価格買い取り制度は、1キロ当たり250円で県内漁協からクロダイを直接引き取る。市場取引の場合、同50円まで下がることもあり、漁師のインセンテ
岡山県和気町が運営する和気鵜飼谷温泉(同町益原)は7月1日から、岡山理科大(岡山市北区理大町)が人工飼育水「好適環境水」で養殖したウナギを使った料理を通年メニューに加える。「岡山理大うなぎ」が常時提供されるのは初めて。 町が大学に協力を依頼して「目玉メニュー」の開発に取り組んでいた。1日から「瓦そば風」(1100円)を提供し、7日以降は「にぎり」(850円)「ひつまぶし」(2500円)などを追加する。 好適環境水は同大の山本俊政准教授(水産工学)が開発、2012年から同大近くの施設でのウナギ養殖に活用している。天然物より脂の乗りがよく肉厚で、これまで回転ずしチェーンや県内のホテルなどで期間限定メニューとして登場していた。 馬場明広料理長は「一度蒸してから焼き、カリッとした皮と軟らかい身に仕上げている。和気の名物料理として広めていきたい」、山本准教授は「薬を使わず育てており安全安心のウナギ。
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