みなさん、こんにちは。 檜枝岐自然保護官事務所の前川です。 尾瀬というと湿原や花々、近隣の山といった自然を思い浮かべる人が多いのではないかと思いますが、かつて秘境と言われた檜枝岐には独自の文化が残されています。 檜枝岐には古典芸能として有名な檜枝岐歌舞伎があります。歌舞伎は春と夏の2回、村人の手により村人のために行われています。なぜこの時期に行われているのかというと、それには村人のかつての生活と深くつながる理由があります。 檜枝岐村全景 檜枝岐の舞台(奥の茅葺き)と歌舞伎伝承館(右) (写真をクリックすると拡大します) 標高が900m以上あり、平地の少ない谷間にある檜枝岐では昔から全戸で近隣の場所に出作り小屋を持っていて、夏の間はそこに泊まり込んでソバやジャガイモなどの農業、養蚕、イワナやサンショウウオ獲り、さらには杓子(しゃくし)ぶちと言って木を削っ