今回の原発事故をめぐって扇動的な報道が目立っているのはなぜか。ことが原子力や放射能に関わると、すぐに科学ではなくイデオロギーが登場するからだ。 某誌のように、「放射能でもうすぐみんな死ぬ」みたいな記事を作りたいなら簡単だ。世界中の様々な学会に「あらゆる原子力は人類の敵だ」と執念を燃やす人たちがいて、そういう学者からコメントを集めればよいのである。 ただし始末が悪いのは、そういう学者は専門知識が乏しいのに「○○原子力研究所教授」などの、それらしい肩書きを持っていたりする。実は、そうした「研究所」自体が原発反対活動家の団体というケースが多いのである。 原発問題で危機を訴える学者の多くは良心からそうしているのだろうし、的を射た指摘はたくさんある。だからこそ、メディアの良心と見識が重要なのだ。 放射能、放射能と叫べば国民が怖がって自分たちの思い通りに動くという考えは、ある程度、当たっているから問題