日立製作所は7日、世界3位のハードディスク駆動装置(HDD)事業を、世界首位の米ウエスタン・デジタル(WD)に売却すると発表した。売却額は約43億ドル(約3500億円)。日立のHDD事業は最近まで赤字が続き、その扱いが経営課題となっていた。変動が大きい事業の切り離しにより、社会インフラ関連など成長分野に力を入れる方針だ。 日立は、HDD事業を営む子会社「日立グローバルストレージテクノロジーズ」(HGST)を傘下に持つグループ企業の全株式を、今年9月末をめどに、WDに売却する。 日立は35億ドルの現金とWDの株式7億5千万ドル分を取得する。この結果、日立はWD株式の約10%を保有し、取締役を送り込むなど、WDと提携関係を結ぶ。 日立は2003年に米IBMからHDD部門を約20億ドルで買収したが、価格競争の激化で07年まで赤字が続いた。最近はコスト削減の効果が出て利益が出る体質に転換。た