ひびの入った漁船を修理する重茂漁協所属の漁師小野吉男さん(右)=12日、岩手県宮古市重茂、樫山晃生撮影重茂漁協が開いた組合員全員協議会。詰めかけた漁師たちは真剣に聴き入っていた=9日午後2時26分、岩手県宮古市重茂、樫山晃生撮影 壊滅的な被害を受けた東北沿岸部の水産業を再興しようと、各地の漁協が立ち上がった。キーワードは「漁船シェアリング」。被害を免れた数少ない漁船などを共同利用することで危機を乗り越えようとしている。 「誰も経験したことのない未曽有の震災。一致団結して乗り切るしかない」 アワビや養殖ワカメで知られる岩手県宮古市の重茂(おもえ)漁協(組合員数約580人)。9日の組合員全員協議会で、伊藤隆一組合長はそう語り、集まった約400人に漁船や養殖施設の共同利用案を説明した。参加者は拍手で賛同した。 漁協所属の漁船は814隻のうち800隻が被災。国や自治体の支援策が決まらないな