「地球温暖化防止に貢献したい」がすべての起点 「自然環境が傷み、温暖化と異常気象に伴う大規模災害も増え続ける。そしてその最大要因のCO2の排出は一向に減らない。なんとかしたい、しなければならないと思ったんです。長く自動車の開発・製造に関わってきた自分にとってできるのは、環境負荷の低い電気で走る超小型の自家用車を開発することだと。」 鶴巻社長が設計一筋30年で行き着いた自己実現の結論は、至ってシンプルだった。 「超小型のEV(電気自動車)に固執したのは、運転時での環境配慮からだけではないんです。『LCA』(ライフ・サイクル・アセスメント)という考え方…製造や流通、廃棄においても、環境への負荷や影響を下げることが大事で。だからこそ、小さくする必然性があったんです。」 自動車メーカーの技術畑ひと筋、その進化と一緒に生きてきた。「スズキ自動車工業」(現:スズキ)から「トヨタ車体」の前身「アラコ」に