世界のアートマーケットが6〜7兆円規模と大きく成長している一方で、日本はその1パーセントにも達していないということをご存知でしょうか。この厳しい状況下のなか、独自のビジネスモデルで世界からも注目を集めているのが、日本における国際写真フェスティバルの草分け「KYOTOGRAPHIE 京都国際写真祭」です。 主催者は、写真家のルシール・レイボーズさんと照明家の仲西祐介さん。日本ではまだマイナーとされるフォトフェスティバルを、なぜアーティストのふたりが成功へと導くことができたのか、トークイベントでその真相に迫りました。 行政に頼らないKYOTOGRAPHIE独自のビジネスモデル 太田睦子(『IMA』エディトリアルディレクター/以下、太田): 日本のアートフェスティバルは自治体主導で行われることが多いですよね。その場合、アートは「町おこし」のためのツールとして使われていますが、「KYOTOGRAP