阪神大震災の犠牲者の名前を銘板に刻む慰霊碑「慰霊と復興のモニュメント」に今年、初めて震災犠牲者ではない人の名前が加えられる。慰霊碑と同じ神戸市中央区の東遊園地の一角にともるガス灯「1・17希望の灯(あか)り」の清掃を10年間ほぼ毎日続け、11月にがんで亡くなった近くの飲食店経営、舘川(たてかわ)勝美さん(71)。灯りを管理する運営委員会が「感謝の気持ちを形にしたい」と特別枠を設けた。 舘川さんは震災で市内の自宅マンションと和食料理店が全壊。妻の千賀子さん(68)と近くの東遊園地に避難し、半年後に料理店を再開した。 震災から5年後の平成12年1月17日。「希望の灯り」の点灯式に出席した千賀子さんは、闇夜に浮かんだ灯火に胸を打たれた。以後、開店前に夫婦でガス灯のガラスケースなどをボランティアで掃除するように。震災の遺族らでつくるNPOのメンバーなどとの交流も始まった。 ところが昨年11月、勝美