人はなぜ、「科学らしいもの」に心ひかれてしまうのか……? 東京大学大学院で地球惑星科学を専攻、大学勤務を経て小説デビューし、「ニセ科学」の持つあやしい魅力と向き合うサスペンス『コンタミ 科学汚染』を上梓した作家・伊与原新氏。同氏が生み出した、ニセ科学に魅せられた科学者・Dr.ピガサスが今回、語るのは、世界中で巨大なビジネスを生み出してきた、健康効果のあるという「水」の科学史。そこからは、科学とフェイクのゆらぎが見えてくる──。 (これまでの記事はこちらから) 「水」、その神聖なるもの このたびの西日本豪雨には、もはや言葉もない。まだ被害が拡大する前のニュースでは、避難した住民が「はやく止んでくれるよう、天に祈るしかない」と滝のような雨を見つめていたが、残念ながら祈りは通じなかった。 一方で、関東甲信地方では、統計開始後初めて7月を待たずに梅雨が明けている。そこで農業を営む人々は、猛暑と水不
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