その人は朝7時、大きな荷物をカートに乗せ、通勤客に交じって、底冷えのする東京・JR大塚駅に姿を現します。岩井※靜さん、85歳。風呂敷から出して並べるのは、自分でつくった自慢の野菜やお餅など。大都市、東京でこうした行商を続けている人はもうわずかです。″戦後″の面影を今も残す姿に密着してみました。※(左が青)。 野菜を並べるのは午前7時から10時ごろまで。かつては毎日通っていましたが、3年前に体調を崩し、今は週2回、水曜日と金曜日です。駅前のいつもの場所に並べるのは、岩井さんがつくった小松菜や里芋などの野菜、そしてお餅などです。ほとんどがひとつ100円から300円。早朝から常連客が次々と買い求めていました。 「おばあちゃん、これいくら?」。「ブロッコリーは200円、おいしいよ。これはおまけ」。買い物袋におまけの大根菜も押し込めます。売れ行きを尋ねたら、「いつも通りだ。オレの(岩井さんは自分のこ
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