幻の手羽先で有名な居酒屋チェーン「世界の山ちゃん」を運営するエスワイフード(名古屋市)。カリスマ創業者だった山本重雄氏の急逝に伴い、社長に就任したのが妻の山本久美氏だ。結婚する前は小学校の教師をしていた。専業主婦時代、店に貼る手書きのかわら版通信『てばさ記』を通じて会社と関わってきたことが、社長就任を決断する決め手になったという。 (下)バスケで全国制覇 「世界の山ちゃん」継ぐ妻の監督力 >> ――2016年8月に社長就任する前は専業主婦でした。 「創業者で会長だった夫の重雄が亡くなったのが、あまりに急だったものですから。会長と私以外に取締役はおらず、私が代表取締役を引き受けるしかない状況でした。それでも、夫が亡くなったからといっていきなり社長に就任するなんて、すぐには決心がつきませんでした」 「まず、会長が亡くなった日、病院で、親しくしているお取引先から『エスワイフードをやれるのは久美さ