カピバラの母子。ブラジルのパンタナールで撮影。(PHOTOGRAPH BY FRANS LANTING) 変わり者があふれるこの地球上でも、カピバラはひときわ独自の路線を行く。 体重はおよそ人間1人分と、現生のげっ歯類では最重量。最も近縁の動物と比べて60倍もの重さがある。南米の川岸で草を食み、性格は非常に穏やかだ。(参考記事:「ギャラリー:ちょっと変わった「エキゾチック・ペット」の写真10選」) どのようにしてカピバラが「穏やかな巨人」になれたのかは、長い間謎に包まれてきたが、その謎が明らかになりつつある。 9月23日付けで論文投稿サイト「bioRxiv」に発表された最新の研究によれば、コロンビア、スウェーデン、米国の研究者チームがカピバラのDNA配列を解読した。これによって、カピバラの大型化をもたらした仕組みを示すヒントが得られたほか、抗がんメカニズムに関係するとみられる遺伝子シグネチ