「行燈」はなぜ 「あんどん」と読むか? 宇治に黄檗山萬福禅寺という寺がある。江戸時代のはじめ、中国から日本に渡ってきた隠元禅師の開いた寺であり、「山門を出づれば日本(やまと)ぞ茶摘み唄」という句が詠まれたほど、中国的な雰囲気に包まれた寺である。学生時代にこの寺へ行ったときの入山券が手元にある(右の写真)。意味は分かるのだが、気になるのは、漢字にふられた振り仮名であり、普通の読み方とはかなり異なっている。しかし、中国語を知っている人なら、この読み方が、かなり現代の北京語に似ていることに気づくであろう。隠元の開いた萬福寺では、寺の中のことが万事、当時の中国語で行われ、それが今に伝えられているのである。 達磨大師の開いた禅宗が日本に伝えられたのは、鎌倉、室町時代のことであった。中国では宋、元、明の時代にあたる。日本の禅宗は曹洞宗、臨済宗と隠元のもたらした黄檗宗(臨済宗の分派)の3つに分かれて
日本はなぜジャパンか? 中国を英語でチャイナ(China)というのは、中国を最初に統一した秦(シン)から来ているそうです。では日本を英語でジャパンと呼ぶのはどうしてでしょう。 漢字の読み方に音(オン)読みと訓(クン)読みの2通りがあることは、よく知られています。おおむね音読みは中国で発音していた読み方、訓読みは漢字の意味にそった日本のことば(大和ことば)をあてたものです。たとえば「根本」をコンポンと読むのが音読み、ネモトと読むと訓読みです。 日本語には、もう一つ知っておきたい特徴があります。それは音読みにも2通りあるということです。「漢音(カンオン)」と「呉音(ゴオン)」です。 呉音は長江(揚子江)下流域地方(南方)の発音で、やわらかいひびきです。呉音は古くから朝鮮半島を経由して日本に伝わったため、「対馬音(ツシマオン)」とも呼ばれます。 これにたいし、7世紀から9世紀の奈良時代か
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