宇宙線の謎深まる=最高エネルギー級は原子核?-南極で観測実験・千葉大など 米南極基地でニュートリノを観測するアイスキューブ実験の地上施設(写真左)と地下の氷に埋設した約5000個の検出器の配置図(写真右。左下はエッフェル塔の大きさ)(アイスキューブ・コラボレーション提供) エネルギーが最高レベルの宇宙線の謎を探る観測実験を南極で行っている千葉大などの国際グループは9日、遠い宇宙で加速された陽子が正体とする定説を見直す必要があると発表した。鉄などの原子核が新たな候補として考えられ、2020年ごろから実験規模を大幅に拡大して解明を目指すという。論文は米物理学誌フィジカル・レビュー・レターズに掲載される。 宇宙線のうち、エネルギーが比較的低い種類は、銀河系で起きた超新星爆発の残骸で加速された陽子などが正体と考えられている。しかし「最高エネルギー宇宙線」と呼ばれる種類は正体不明で、銀河の中心にあ