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2022年10月13日のブックマーク (1件)

  • 13 - 異能探偵(空っ手) - カクヨム

    「なるほどね。筧と教授が殺害されたとき、君は独りで寝室にいたと。判りました、ありがとうございます」 飛駆青年の証言を将門がどう思っているのか、壱八には見当もつかなかったが、ともあれ、これでアリバイ証言を残すのは春霧空のみとなった。 質問を向けられるや、ただでさえ色素に乏しい少女の両頬は紙のような生気の失せた白に褪せ、黒目がちな瞳には早くも潤みが生じていた。 「わたしも、家に、いました」 震えを帯びた空の声。心なしか、長い髪を後ろに流した肩口までもが震えているように見えた。 「空ちゃん、怖がらないでいいんですよ。わちきはあなたが思うような悪いお姉ちゃんじゃありませんので」 お姉ちゃんという半分偽りの言葉に朱良がどう反応するか窺い見てみたが、表立っての反論はなかった代わりに、緩めの膝蹴りをこっそり太腿に受けた。将門への不満が凡てこちらに向かってくるのだとすると、全く割に合わない。 「では空ちゃ

    13 - 異能探偵(空っ手) - カクヨム
    karatte
    karatte 2022/10/13