「集英社が少年ジャンプの電子版を始めた」――物心がついた頃から週刊少年ジャンプを愛読してきた筆者にとって、この上ないビッグニュースだった。これで時間や場所を気にせずに「ONE PIECE」や「暗殺教室」の最新話を、手元のスマートフォンやタブレットで読めるようになったのである。 毎号発売日の朝5時から配信することも大きなポイントだ。紙の手触りやページをめくる感覚は代えがたいが、やはり3センチ近い厚さのある雑誌を鞄に入れて持ち歩くのは一苦労。朝ダウンロードした最新号をスマートフォンで読みながら通勤できるのは嬉しい。また、購入したバックナンバーをいつでも読めるのもデジタルならではの利点だろう。 とはいえ、電子版を配信しているマンガ雑誌はまだまだ少ない。業界では最も発行部数が多いジャンプが、なぜこのタイミングで電子版の配信に踏み切ったのか。また、2013年に配信したマンガ雑誌アプリ「ジャンプLIV