マガジンはセックス・ピストルズと並ぶバンク・バンドだったバズコックスでヴォーカルを担当していたハワード・デヴォートがバズコックス脱退後に結成したバンドで、ポスト・パンクな時期、血筋といい、アーティスティックな音楽性といい、一群のニュー・ウェイブ・バンドの中では、一頭地を抜けたバンドだったように記憶しています。このアルバムは1978年に発表された彼らデビュウ作です。 さて、このアルバムの特徴は、直情型のパンクをベースにしつつも、ハワード・デヴォートのシニカルで屈折したヴォーカルを中心に、デイブ・フォーミュラのカラフルな空間を作り出すキーボード、多分ベースのバリー・アダムソンがもたらせたと思わせる濃厚なアシッド風味、ニュー・ウェイブそのものといった感じのソリッドなジョン・マクギーのギター、そしてパンク的なパワーをテクノ的に翻訳したようなマーティン・ジャクソンのドラムスが複雑に混在した、音楽的情