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ブックマーク / note.com/shuho_sato (4)

  • 漫画家と契約の話|佐藤秀峰

    先日、ある新人漫画家さんから「連載を開始するにあたって、一般的な原稿料の相場や、必要な契約関係書類を知りたい」というご相談をいただきました。業界の常識がわからない状態で、どんなことをどこまでを出版社に要求していいのか知りたいようでした。 お会いして、僕なりにいろいろとお話させていただいたのですが、これから漫画家として活動をしていこうとする方々にとって必要な情報かと思いましたのでまとめてみます。 まず、一般的な原稿料の相場。 10年前に比べて相場は下がっています。 すべての出版社の原稿料の相場を知っているわけではないので、確実なことは言えませんが、中堅出版社でも新人原稿料1ページあたり5000円(しかもカラー連載)という話は聞きますし、10年前から平均1000円以上は下がっているのではないでしょうか。 以前は雑誌連載の場合、新人の原稿料は7000円くらいが最低でしたが、今は5000~6000

    漫画家と契約の話|佐藤秀峰
  • 電子書籍業務日誌2|佐藤秀峰

    電子書籍業界に関わる中で経験した出来事を書き連ねていきます。 電子書籍取次サービス「電書バト」運営中。 前回「電子書籍業務日誌1 」の続きです 前回の内容は、大雑把に言うとこんな感じ。 某有名漫画作品がありました →その作品は、ある出版者からすでに電子書籍販売されていました →しかし、出版者が虚偽の売上報告書を作成し、作家に渡すべきロイヤリティを不当に懐に入れていたことが判明 →作家と出版者は契約解除(解約合意書は弊社が作成) →作家は弊社電子書籍取次サービス「電書バト」を利用することに →現配信コンテンツは9月末日をもって配信停止へ →…のはずが、前出版者が作家の許諾なく複数の新規ストアでコンテンツを販売していたことが判明 →さらに調べると、数年間、作家に報告せずにコンテンツを販売していたストアが複数あることが判明 →そのロイヤリティも懐に入れていたことが判明 →9月末日をもって配信停止

    電子書籍業務日誌2|佐藤秀峰
  • 電子書籍はなぜ儲からないのか?|佐藤秀峰

    佐藤漫画製作所では電子書籍のストア販売をお取次する「電書バト」というサービスを展開しております。「電書バト」では、プロアマ問わず、簡単なクオリティチェックを通過すれば、どなたでもご自分の作品を国内主要電子書籍ストア約50カ所で販売することができます。 実は先日、「電書バト」の2月期の売り上げランキングを発表させていただきました。そちらが大きな話題となり、現在、「電書バト」へのお問い合わせが殺到しております。 電書バトNEWS 僕は佐藤漫画製作所の代表を務めておりまして、当然のことですが、このサービスを大きくしていきたいという考えがあります。ですので、これから僕が書くことはそれを差し引いた上でお読みください。 2010年、iPadが発売され電子書籍元年という言葉が使われ始めました。それから6年、電子書籍は在庫リスクがなく、流通の経費もかからないため、作家に多くのロイヤリティが配分されると言わ

    電子書籍はなぜ儲からないのか?|佐藤秀峰
  • 「ブラックジャックによろしく」二次利用フリー化1年後報告 前編|佐藤秀峰

    2013年当時のブロマガ記事の再録です。 ブロマガの利用を停止したことに伴い、noteに記録を残しておくことにしました。 2015年現在の出版業界の状況とは異なる点や、現在の僕の認識とは違う部分もありますが、当時のまま再録いたします。 __________________________________ 2012年9月、僕は「ブラックジャックによろしく」の二次利用フリー化を実行しました。 「ブラックジャックによろしく」は紙のコミックスとして最終巻(2006年)が発行されて以来、一度も増刷がかかっていませんでした。 ある時、単行が必要になり、版元に「20冊購入したい」と申し入れた所、「会社の倉庫にも、全国の書店の店頭にも在庫が1冊もない」と返答があり、著者ですら購入ができませんでした。 その後、出版社は出版契約に基づく流通の義務を果たしていないということで、出版契約を解除しています。 死に

    「ブラックジャックによろしく」二次利用フリー化1年後報告 前編|佐藤秀峰
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